TVer、2025年に月間5.8億再生を突破 宮崎県が1人あたり視聴時間で全国首位に

2025年12月24日、民放公式テレビ配信サービス「TVer」は、2025年の利用動向をまとめた「数字で見るTVer」を公開した。
11月に月間再生数が過去最高の5.8億回に達し、都道府県別では宮崎県が1人あたり視聴時間で全国1位となったことが明らかになった。
TVer、11月に月間5.8億再生 宮崎県が視聴時間首位
TVerによると、2025年10月の月間動画再生数は5.4億回、11月には5.8億回に到達し、2か月連続で過去最高を更新した。
累計ダウンロード数も10月に9,000万件を超え、利用規模は着実に拡大している。利用デバイスの動画再生数の割合では、テレビ向けアプリなどを通じたコネクテッドTV(CTV)(※)での視聴が、全体の4割近くまで伸びている。
地域別の利用動向では、2025年1月から10月までの集計において、1人あたりの平均再生時間で宮崎県が2年連続の全国1位となった。
2位は福井県で、いずれも複数系列のクロスネット局を持つ地域が上位を占めている。地上波では視聴できない番組をTVerで補完する視聴行動が、地方を中心に定着している様子がうかがえる。
また、ライブ配信の再生数はスポーツイベントと強く連動した。
箱根駅伝を配信した1月2日、3日が日別再生数のピークとなり、日本シリーズや世界陸上といった大型大会の配信日にも視聴が大きく伸長した。
※コネクテッドTV(CTV):インターネットに接続されたテレビ端末やテレビ向けアプリを通じて動画を視聴する形態。従来の地上波放送と異なり、オンデマンドやデータ連動型広告が可能とされる。
テレビ視聴は「場所から解放」へ 拡大続く一方で課題も
今回のデータは、テレビ視聴が「決まった時間にリビングで見るもの」から、生活動線に合わせて選択されるメディアへと変化していることを示すものだと考えられる。
CTVの普及により、大画面でのネット視聴が一般化し、TVerは従来の放送とオンデマンドの中間的な存在として地位を強めつつあると言える。
一方で、視聴拡大に伴う課題も浮かび上がる。再生数の増加は広告価値の向上につながるが、広告在庫の最適化やユーザー体験との両立が今後の焦点となりそうだ。
特にライブ配信では同時接続の集中による品質維持が求められるため、インフラ投資の継続が不可欠だろう。
TVerは2026年に向け、ドラマやバラエティに加え、スポーツ、報道、ローカル番組、アーカイブ作品の拡充を掲げている。視聴者にとって選択肢が広がる一方で、放送局側はコンテンツ戦略の再設計を迫られるだろう。
TVerの成長は、国内テレビ産業全体の構造転換を映す試金石となりそうだ。
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