Hyperithm、HypernativeとFordefi連携導入 暗号資産取引の2層セキュリティ

株式会社HYPERITHMは、ブロックチェーンセキュリティ「Hypernative」と機関投資家向けウォレット「Fordefi」を日本で初めて連携導入したと発表した。
暗号資産取引において、取引前のリスク検知と取引時の制御を組み合わせた統合セキュリティ体制を構築する。
HypernativeとFordefiを日本で初連携導入
2025年12月24日、Hyperithmは、Hypernativeが提供するブロックチェーンセキュリティ機能と、Fordefiの機関投資家向けウォレットを連携導入したと発表した。
Hypernativeは、トランザクション実行前に結果をリアルタイムでシミュレーションし、異常な挙動や不正の兆候を検知する機能を提供している。
今回導入されたHypernativeの「Guardian」は、AIを用いて既知および未知の脆弱性を突く攻撃の兆候を検知し、疑わしい取引を事前に把握する仕組みを備える。
検知された取引は、社内ポリシーに基づき遮断、または追加の承認プロセスへ移行される。
あわせてHyperithmは、Guardianの検知結果をFordefiのMPC(※)ウォレットと連携させた。
Fordefiは秘密鍵を分散管理する設計を採用しており、取引実行時における遮断や承認制御を行う。
これにより、取引前の検知と取引時の制御を組み合わせた二重のセキュリティ構成となる。
導入の背景として、暗号資産市場ではプロトコルの脆弱性を突いた攻撃やゼロデイ攻撃が増加している状況がある。
Hyperithmは、富裕層および機関投資家の資産を運用する立場から、国際的な基準に準拠した高度なセキュリティ体制が必要と判断したとしている。
※MPC(マルチパーティコンピュテーション):秘密鍵などの重要情報を単一で保持せず、複数の主体に分散して管理・計算する暗号技術。特定の一箇所が侵害されても、不正利用が起こりにくい特徴を持つ。
多層防御が示す利点と運用面の課題
今回の取り組みは、暗号資産取引において検知と実行制御を分離せず、多層的に組み合わせる点に特徴がある。
取引前にリスクを把握し、取引時に技術的な制御を行う構成は、単一の対策に依存しない運用を可能にすると考えられる。
一方で、こうした仕組みは運用設計の複雑化を伴うかもしれない。
検知結果に基づく遮断や承認の基準設定を誤れば、取引機会の損失や業務負荷の増大につながる可能性がある。
特に高速な取引環境では、セキュリティと業務効率のバランスが課題となるだろう。
今後、攻撃手法の高度化や自動化が進むなかで、事前検知と実行制御を組み合わせた多層防御の重要性は高まるとみられる。
今回の連携事例は、国内における機関投資家向け暗号資産運用のセキュリティ水準を考えるうえで、一つの参考事例となりそうだ。
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