スマートニュース、UUUMと提携 YouTuber動画を生成AIで記事化し発見性を刷新

2025年12月24日、スマートニュースはUUUMと業務提携に向けた基本合意を締結したと発表した。UUUM所属クリエイターのYouTube動画を生成AIで解析し、テキスト記事としてSmartNews上で提供する。
UUUM動画を生成AIで記事化、SmartNewsに新体験
今回の基本合意により、スマートニュースとUUUMは、UUUM所属クリエイターのYouTube動画を生成AIで解析し、内容や魅力をテキスト記事として紹介する取り組みを進める。
動画の要点や見どころを短時間で把握できる構成とし、記事内から該当シーンの短尺視聴へ遷移できる体験も想定されている。
対象となる記事は、SmartNewsアプリのトップ画面や関連チャンネルに掲載され、ニュース記事と同じ導線で閲覧可能になる。
動画を探しに行くのではなく、日常の情報収集の流れの中で自然に出会える設計だ。これにより、再生前に内容が分かりにくいという動画特有の課題を補完する狙いがある。
背景には、動画視聴に伴う時間的負担と発見の難しさがある。サムネイルや概要欄だけでは判断材料が不足し、視聴に至らないケースは多い。クリエイター側にとっても、新規ユーザーとの接点が限られる構造が続いてきた。
スマートニュースはこれまで、ニュース記事に加え、漫画紹介や動画配信などコンテンツの幅を拡張してきた。
生成AIを活用した「スマニューAIまとめ(※)」などの知見を、今回クリエイター動画領域へ応用する形となる。
あわせて両社は、将来的な広告商品の共同開発など、広告領域での協業も検討していく。
※スマニューAIまとめ:複数のニュース記事を生成AIで整理・要約し、主要トピックを短時間で把握できるSmartNewsの機能。情報過多時代における可読性向上を目的として提供されている。
読む動画は広がるか 利便性と表現、収益化の分岐点
動画を「読む」形で提供することは、視聴前の心理的・時間的ハードルを下げる手段の一つになり得る。
趣味や娯楽系の動画であっても、記事として概要を把握できれば、これまで関心を持たなかったジャンルへの接触機会が広がる可能性がある。
実際、先行テストでは動画紹介記事が既存記事と同等以上の閲読を獲得し、記事から動画視聴へとつながる動きも見られた。
一方で、生成AIによる要約が、クリエイターの文脈やニュアンスをどこまで適切に伝えられるかは引き続き検証が必要だ。表現の切り取り方によっては、意図しない解釈を招くリスクも考えられる。
そのため、編集基準の明確化や品質管理の在り方が、サービスの受容度を左右する要素になると見られる。
今後、広告連携が進めば、記事化された動画が新たな収益機会として機能する余地もある。動画、生成AI、ニュース配信を組み合わせた今回の試みは、情報流通とクリエイター支援の関係性に変化をもたらすかどうか、その展開が注目される。
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