アカツキ・yutori・GPS HDが資本業務提携 日本発IPの海外展開基盤を共同構築へ

アカツキはyutoriおよびGPS HDとの資本業務提携を発表した。
3社は合弁会社を設立し、ファッションとキャラクターIPを融合した新たな事業モデルの構築を進める方針だ。
アカツキがyutoriとGPS HDと提携し合弁会社設立へ
2025年12月19日、アカツキは、Z世代向けアパレルブランドを展開するyutoriと、キャラクターグッズ企画や公式EC運営を手がけるGPS HDとの間で資本業務提携契約を締結したと発表した。
同時に、アカツキはyutoriが実施する第三者割当増資を引き受けることを明らかにしている。
今回の提携は、日本発のファッションIPとキャラクターIPを組み合わせた事業の強化を目的としたものだ。
3社は、共同で合弁会社を設立し、ライフスタイル提案型のIPプラットフォーム構築を目指す計画を共有している。
新会社では、アカツキのデジタルコンテンツ開発力、yutoriのブランド運営ノウハウ、GPS HDのキャラクターIP企画力を統合し、ファッションや雑貨に加え、デジタル領域まで横断する事業モデルを展開する方針だ。
まずはGPS HDが保有するキャラクターIPを基盤にビジネスモデルを構築し、その後、休眠IPや他社IPも取り込む形で展開領域を広げる計画が示されている。
合弁会社の具体的な事業内容については、今後詳細が決定次第、改めて公表される予定である。
提携で広がるIP展開の新機会と課題
今回の資本業務提携は、日本発IPの価値向上と海外進出の加速に寄与する可能性が高い。
ファッションとキャラクターIPの融合は、単なる商品販売にとどまらず、リアル店舗、オンラインサービス、デジタル体験といった複数の接点を横断する新しいブランド価値の創出につながると考えられる。
メリットとしては、各社が保有する顧客層やノウハウを持ち寄ることで、IPを中心とした立体的なマーケティング戦略が展開しやすくなる点があげられる。
特に、若年層を中心に強いブランド力を持つyutoriの存在は、IP発信力の底上げに結びつく可能性がある。
また、アカツキが得意とするデジタルコンテンツ開発は、オンライン上のIP体験を強化する役割を果たし、ECやアプリを含む統合的なサービス展開を後押しするだろう。
一方で課題も存在する。
IPビジネスはトレンドの影響を受けやすいため、海外市場においてはローカル文化やユーザーの嗜好に合わせた調整が求められるだろう。
また、複数企業による共同事業は意思決定の速度や運営面の調整が課題となることもある。
特に、新規ブランドの立ち上げやライセンス管理においては、綿密な権利調整と戦略設計が欠かせないはずだ。
それでも、3社が連携して構築するIPプラットフォームは、国内外で新たな価値創出の起点となるかもしれない。
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