ロフトワーク、全国206自治体が参加する学校施設コミュニティを始動 文科省と現場をつなぐ新基盤に

株式会社ロフトワークは、文部科学省と推進する「CO-SHA Platform」において、全国206自治体が参加する「CO-SHA Slack コミュニティ」の本格運用を開始したと発表した。
学校施設整備に携わる自治体職員や学識経験者が、全国規模で直接つながる環境が整備される。
206自治体が参加、学校施設の課題共有コミュニティを本格運用
2025年12月17日、ロフトワークは、文部科学省 施設企画課と連携して展開する「CO-SHA Platform」において、全国の自治体担当者がフラットに参加できる「CO-SHA Slack コミュニティ」を正式に立ち上げたと発表した。
2025年6月からの試験運用を経て、5か月で206自治体・248名が参加する規模に育ったという。
CO-SHA Platformは文科省が2022年度に創設した学校づくり支援基盤で、相談窓口、事例発信、ネットワーク形成の三つの柱で構成される。
相談窓口では累計35件の問い合わせに対応し、全国取材に基づく事例記事やオンラインイベントでは延べ868名が参加するなど、実務に根ざした支援を蓄積してきた。
2025年度はこれらを発展させた「CO-SHA 2.0」として、自治体同士が直接つながる体制を整備した点が大きな変化となる。
Slackコミュニティでは「図書館」「ICT」「特別教室」などのテーマ別チャンネルを設置し、教室レイアウト、トイレ改修、ICT環境整備といった日常的な課題が投稿されている。
他自治体から助言が寄せられ、学識経験者や文部科学省職員が参加することで、専門知の流通も進んでいる。
また、2026年1月にはSlackと連動したオンラインイベントを開催し、地域ごとの差異を踏まえた改善プロセスを共有する予定で、全国規模の「共有知のエコシステム」として機能させることを目指すとしている。
自治体間連携が進む学校づくり 知の循環で実践が広がる可能性
Slackコミュニティの本格運用は、自治体が抱える学校施設の課題を共有化し、知識の循環を促す契機になると考えられる。
専門人材の不足や事例収集の難しさといった構造的な課題に対し、自治体同士が即時に相談できる環境が整えば、実務判断のスピードは上がると想定できる。
一方で、匿名性が低い行政コミュニティでは投稿のハードルが残る懸念もある。
議論の質やコミュニティ運営の透明性を確保しなければ、利用が定着しないリスクがあると言える。
ただし、文科省や専門家が日常的に議論へ参加する仕組みは、政策意図や最新情報が現場へ届くまでのタイムラグを縮める効果が期待できる。
今後は、自治体間での視察調整、共同研究、テーマ別プロジェクトなど、Slackを起点にした協働の広がりが期待される。
地域条件の異なる自治体が互いのプロセスを比較しながら改善を進めることで、学校施設整備の実践が全国で底上げされるかもしれない。
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