PayPayが「スマホ保険」を開始 中古端末も月400円から加入可能

2025年12月15日、PayPay保険サービス株式会社とPayPay株式会社は、スマートフォン向け補償保険「スマホ保険」の提供を開始した。新品・中古を問わず、通信キャリアや購入日を気にせず加入できるサービスである。
PayPay、全端末対象のスマホ保険をアプリ完結で提供
PayPay保険サービスとPayPayは、PayPayアプリ内の「PayPayほけん」ミニアプリを通じて「スマホ保険」の販売を開始した。
対象は新品だけでなく中古端末も含まれ、国内の全通信キャリアで利用可能である。保険は破損、水濡れ、故障、盗難を補償し、ユーザーは購入日や購入経路に関わらず加入できる。
従来、スマートフォン補償は購入時やキャリア付帯サービスで加入するケースが多く、加入タイミングを逃したユーザーは補償対象外になることが一般的だった。こうした背景から、PayPayほけんでは任意タイミングで加入できる柔軟な保険を用意した。
提供プランは3種類で、月額400円の「お手軽プラン」は破損・水濡れを補償、月額600円の「基本プラン」は故障も対象に拡大、月額900円の「安心プラン」は盗難までカバーする。
いずれも自己負担額は5,500円で、保険金額や上限も明確化されている。
申し込みはPayPayアプリで簡単に行え、本人確認済みの場合は氏名入力不要でスムーズに契約が可能だ。支払いはPayPayで行い、保険料の支払いに応じてポイント還元も適用される。
修理不能や盗難の場合には、対象端末の価値相当額から自己負担額を差し引いた保険金が支払われる仕組みである。これらの提供はチューリッヒ少額短期保険株式会社との共同で行われる。
柔軟な加入が広げる利用安心感と課題
「スマホ保険」の導入により、ユーザーは中古端末も含めて任意のタイミングで補償を受けられるようになり、端末を安心して長期的に使用できる環境が整う。
特に高額端末が増加する中で、低額から加入できるプラン設定は心理的ハードルを下げる効果が期待できる。
一方で、保険加入者が急増すると保険金支払いの負担が増加するリスクもある。短期間での加入・解約や、多額修理費用の集中により保険料体系の見直しが必要になる可能性も否定できない。
また、ユーザー視点では自己負担額の存在や、修理不能時の価値算定方法に理解が求められる。透明性が高いとはいえ、端末価値の証明書類の提出が必須である点は注意点となる。
総じて、PayPayほけんの「スマホ保険」は利便性と補償範囲の広さで市場に新しい選択肢を示したと言える。今後は加入状況や事故対応の実績を踏まえ、プラン改良や対応端末の拡張などの動きが進む可能性がある。
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