PLAN-B、営業・マーケ組織をAIで再設計 チーム業務を自動化する新サービス開始

2025年12月12日、デジタルマーケティング支援を手がけるPLAN-Bは、セールス/マーケティングチーム全体の業務プロセスをAI前提で再構築する「AIオペレーション構築サービス」を提供開始した。日本企業の現場に根強い属人化課題に対し、組織単位での自動化を狙う国内向けの新サービスとなる。
PLAN-B、AIエージェント前提の営業・マーケ業務改革を開始
株式会社PLAN-Bは、セールス/マーケティングチームの業務をAIエージェント(※)とワークフロー再設計によって刷新する伴走型サービスを立ち上げた。個人のAI活用に依存せず、チーム全体の業務を「自動で回るオペレーション」へ転換する点が最大の特徴である。
背景には、生成AI研修やツール導入を行っても、現場の業務プロセスやKPIが変わらず、生産性向上につながらない企業が多い現状がある。PLAN-Bは業務を細かく分解し、AIが担う工程と人が判断する工程を切り分けた上で、実務に組み込む設計を行う。
具体的には、コンテンツ制作、マーケティングレポート作成、営業リスト作成、商談前準備といった日常業務をAI化し、制作スピード向上や準備時間削減を図る。約6週間で、導入直後から使えるAIエージェントと業務フローを構築する点も特徴だ。
同社がSEOや広告運用支援で蓄積してきたKPI設計や運用ノウハウをAIに実装することで、机上論にとどまらない現場定着型のサービスとして展開する。
※AIエージェント:複数工程を自律的に実行するAI。人は最終判断に集中できる。
生産性向上の切り札か AI依存と設計力が成否を分ける
本サービスのメリットとして、属人化しやすい業務をAIに委ねることで、チーム全体の生産性や再現性の向上が期待できる点が挙げられる。
運用が定着すれば、経験の浅いメンバーでも一定水準のアウトプットを担いやすくなり、リーダーは戦略判断により多くの時間を割けるようになる可能性がある。
一方で、AIに業務を任せる比重が高まるほど、判断基準や品質管理が不十分な場合には、リスクが顕在化する可能性も高まる。
誤ったロジックが組み込まれたまま運用されれば、誤差が組織全体に拡散する恐れもあるため、設計力や継続的な検証体制の重要性は、これまで以上に高まると考えられる。
今後、セールス/マーケ領域では「AIを使える人」ではなく、「AI前提で業務が回る組織」を構築できるかどうかが、競争力を左右する要素になると見られる。
PLAN-Bの取り組みは、日本企業がAI時代の業務設計へ本格的に踏み出す際の一つの試金石となりそうだ。
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