楽天銀行、スマホだけでATM入出金可能に カード不要の「スマホATM」開始

日本のネット銀行である楽天銀行が、スマートフォンのみでATMの入出金ができる新サービス「スマホATM」の提供を開始した。
楽天銀行の発表によるもので、キャッシュカードを使わずに現金取引が可能となる点が特徴だ。
楽天銀行、スマホ完結型のATM取引を開始
2025年12月10日、楽天銀行は、スマートフォンを用いてATMでの現金入金・出金ができる「スマホATM」の取扱いを開始したと発表した。
対象となるのは、セブン銀行ATMおよびローソン銀行ATMで、キャッシュカードの代わりに「楽天銀行アプリ」を使用する仕組みである。
利用者はATM画面に表示される二次元バーコードをスマートフォンで読み取ることで、現金の入金・出金操作を行う。
これにより、財布を持たずに外出した場合でも、スマートフォンひとつで現金を引き出せるようになる。
本サービスの利用には、最新版の楽天銀行アプリ(Ver.6.60.0)へのアップデートとアプリ登録が必要だ。
すでにアプリを利用している顧客は、追加の申込み手続きなしで利用可能となっている。
キャッシュレス時代の現金接点、利便性と安全性が焦点に
スマホATMの導入は、キャッシュレス化が進む一方で現金需要が残る日本市場において、利便性を高める取り組みと位置付けられる。
カード紛失や持ち忘れのリスクを減らせる点は、ユーザーにとって明確なメリットとなるだろう。
一方で、スマートフォンの故障や電池切れが起きた場合には利用できないという制約も存在する。
また、スマホを介した金融取引が増えることで、端末のセキュリティ対策や本人認証の重要性はさらに高まると考えられる。
今後、同様のカードレスATM取引が他行にも広がれば、ATMの役割は「カードを使う場所」から「スマホと連携する金融インフラ」へと変化する可能性がある。
楽天銀行の今回の取り組みは、その流れを象徴する事例となりそうだ。
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