アンドドットが日立AIカフェ支援 社員の生成AIリテラシー向上を後押し

アンドドット株式会社は日本国内で日立製作所の社内AI推進者コミュニティ「AIカフェ(社内通称)」の企画運営、外部有識者の選定、配信ファシリテーションを支援していると発表した。
生成AI活用に関する継続的な学習機会を提供し、全社的な知識共有を促す取り組みである。
日立のAIカフェをアンドドットが継続支援、全社へ拡大
2025年12月10日、アンドドット株式会社は、生成AIソリューションを手がける企業として、日立製作所の社内AI活用促進施策「AIカフェ(社内通称)」を全面的に支援していると発表した。
同コミュニティは当初、約500名のリーダー層を対象としたワークショップ修了後の学びの場として開始された。
開始後は社内から「自分も視聴したい」という声が寄せられ、対象範囲が拡大した。
現在は全社向けにライブ配信される形式へと発展している。
ランチタイムに気軽に参加できるカフェ形式が採用されており、従業員が生成AI分野の最新動向に触れられる機会となっている。
アンドドットは企画段階から関与し、「聴くだけで学べる」ことを主軸としたラジオ番組風の構成を共同で設計した。
外部有識者の選定では、同社が有するネットワークを活かし、AI分野の実務者や専門家をゲストとして招聘している。
配信当日は、代表の茨木雄太氏がファシリテーターとして議論を進行し、専門的な内容を分かりやすく伝える役割を担っている。
配信後には、参加者から「普段聞けない話が聞ける」といった声が寄せられ、日立のグループ会社からの視聴希望も拡大している。
社内では、ゲストと話をしたい従業員が集まる「出待ち」が発生するなど、コミュニティを起点とした交流も生まれている。
AIコミュニティが生む連携促進の効果と運営の課題
AIカフェのような継続的コミュニティは、大企業におけるAI活用の底上げに寄与する可能性がある。
部署や役職を越えて同じテーマに触れることで、共通の理解が生まれ、部門横断の連携が進みやすくなる点はメリットといえる。
特に、ランチタイムの短時間配信という形式は、日常業務に負担をかけずに参加できる利点がある。
また、外部ゲストの知見が加わることで、従業員が自身の業務にAIを応用する際のヒントを得やすくなるだろう。
アンドドットが担う企画・進行は、テーマ選定の幅を広げ、マンネリ化を防ぎながら継続性を確保しやすい枠組みとなっていると考えられる。
一方で、継続運営にはいくつかの課題もありそうだ。
たとえば、コンテンツの鮮度が落ちると参加率が低下する可能性があり、社内外のゲストとの調整負担が長期的に増加するリスクがある。
日立側とアンドドット双方が目的を共有し、適切に役割分担を行うことが重要になるだろう。
今後、AIカフェが社内の協創を誘発し、新規プロジェクトの着想につながる可能性もあるが、その進展はコミュニティの質と継続的運営に左右されそうだ。
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