ビットマイン、ETH保有総額約373万枚に 上場企業で世界最多

2025年12月1日、米上場企業ビットマインがイーサリアム(ETH)の追加購入を発表した。これにより同社の総保有量は約373万ETHに達し、上場企業としては世界最大の規模となる。
ビットマインがETH保有を大幅増 総額121億ドル規模に
ビットマインは直近1週間で9万6,798ETHを取得し、保有総額は121億ドル(約1兆8,827億円)に達した。
11月30日時点の資産内訳は、イーサリアム3,726,499ETH、ビットコイン192BTC、NASDAQ上場企業エイトコ・ホールディングス株3,600万ドル相当、現金8億8,200万ドルとされる。
同社会長のトム・リー氏は、今回の購入量はこれまでの週次購入比で約39%増加したことを明かしている。
購入判断には、12月3日に予定されるETH大型アップグレード「フサカ」によるスケーラビリティとセキュリティ改善、FRBの量的引き締め終了と利下げ観測、そして市場の回復傾向が影響したという。
ビットマインはNYSEアメリカン上場企業であり、ETH保有量は上場企業で世界最多である。暗号資産全体の保有額では、ビットコイン最大保有企業ストラテジーに次いで世界第2位となる。
株式(ティッカー:BMNR)は米国内でも取引量が多く、直近5日間の平均出来高は17億ドルで米株式ランキング39位に位置する。
同社は2026年1月15日にラスベガスで年次株主総会を開催予定である。
ETH保有拡大の影響 市場流動性や企業戦略への波及
ビットマインのETH購入増加は、暗号資産市場の流動性向上につながる可能性が高い。
上場企業による大量保有は、市場参加者の信頼感を高める効果が期待できる。特にETHの流通量に対する大規模買い増しは、価格安定化や取引活性化の一因となり得る。
一方で、価格変動リスクは依然として存在する。
上場企業の大規模保有は市場の期待と連動しやすく、投機的動きが過熱すれば短期的な価格変動を招く可能性もある。リスク管理や分散投資の重要性が増す場面と言える。
企業戦略の観点では、ETH保有を通じた資産運用やバランスシート強化が進むとみられる。ブロックチェーン技術の採用やWeb3関連事業への活用も視野に入るため、競合企業への影響も無視できないだろう。
また、上場企業として透明性を保持することで、投資家や市場参加者への説明責任が果たされる。ETH保有の増減は投資判断の材料となり、今後の株価動向や投資戦略にも反映されるかもしれない。
BitMine Immersion Technologies,Inc. ニュースリリース
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