Hakuhodo DY ONEが新卒採用を全面AI化 2027年選考から全工程に導入へ

2025年12月1日、東京都港区のHakuhodo DY ONEが2027年新卒採用から全選考工程にAIを組み込む新方式を導入すると発表した。国内企業の採用領域でAIを一貫的に活用する取り組みである。
Hakuhodo DY ONE、AI活用で採用プロセスを全面刷新へ
Hakuhodo DY ONEは、aileadとPeopleXと連携し、新卒採用の書類選考から面接まで全工程にAIを組み込む運用を開始する。自社開発サービス「ONE-AIGENT」を基盤に、バックオフィス領域でもAI導入を拡大する方針を示している。
背景には、生成AIの普及により企業の業務効率化ニーズが高まっている状況がある。
採用では評価基準の属人化や大量応募への対応が課題となってきたが、同社はAIを活用して公平性と一貫性を強化し、面接官との併用で主観的な偏りを抑える運用を目指す。
書類選考では社内AI「HAKUNEO ONE」が評価項目に基づきスコアリングを行う。グループワーク選考ではaileadの解析基盤を活用し、録画データをもとに客観性を高める仕組みを整備する。
また、AIアバターを用いた対話型面接「PeopleX AI面接」を導入し、候補者の思考を丁寧に引き出す設計をとる。オンライン面接ではaileadの解析で評価を標準化し、偏りの抑制と業務負担の軽減を同時に実現する方針だ。
同社は、評価プロセスにAIを組み込みつつも、最終判断は人が担保する方針を明確にしている。今後はキャリア採用や育成領域まで範囲を広げ、AIを核とした人事運用を強化していく計画である。
採用AI化が企業運営へ波及 効率化と倫理要件の両立が焦点
全選考工程へのAI導入は、採用効率を大幅に改善する可能性がある。評価基準を数値化することで判断のばらつきを抑えられ、応募数の増加にも柔軟に対応できると考えられる。
面接官の負荷軽減や日程調整の簡素化は採用スピードを押し上げ、企業の競争力向上に寄与するだろう。
応募者側にとっては、オンライン主体の環境により全国からアクセスしやすくなる利点がありそうだ。AIとの対話型面接は、時間帯の制約も少ないと考えられるため、自己表現の機会を拡大する効果も期待できる。
一方で、評価が自動化される領域が広がるほど、データ管理やバイアス検証などの運用要件が重くなる側面がある。AIによる判断の透明性をどう確保するかは重要なテーマであり、企業のガバナンス体制が問われる局面が増えるとみられる。
それでも、この取り組みが業界に広がれば、採用の標準モデルが更新される可能性がある。今後は企業規模や業種によって最適なAI活用の形が分岐し、人事領域での革新が一段と加速するだろう。
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