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    半導体・AI研究流出防止へ 研究者信頼性調査の指針を初策定

    2025年12月1日、内閣府は重要技術の国外流出を防ぐため、研究者の信頼性を評価する初の指針を公表予定と発表した。半導体やAIなど国が重点分野とする研究を対象に、来年度から調査が開始される。

    目次

    半導体やAI研究者の経歴・関係先を来年度から調査

    内閣府の指針「研究セキュリティの確保に関する取組のための手順書(案)」は、研究者の経歴や処分歴、リスクの指摘される企業との関係を確認する枠組みである。

    有識者会議で12月1日に大筋了承され、月内に正式発表される予定だ。
    来年度以降、国費で実施される重要研究プログラムが対象となる。

    法的拘束力はないが、大学や予算配分機関は、特定プログラム(※)に関わる代表研究者のほか、学生や協力機関の責任研究者についても調査を行うことが求められる。

    対象は半導体、人工知能(AI)、量子情報技術など、国外流出時の損失リスクが大きい分野に限定される。

    ※特定プログラム:政府が重要領域と定め、国外流出時の損失やリスクが大きい研究プロジェクト。

    研究流出防止の波及効果と課題 安全確保と競争力の両立が鍵

    今回の指針により、専門家の見解では重要技術の国外流出リスクが一定程度抑制されると考えられる一方で、学術交流や海外共同研究への影響も懸念される。
    特に半導体やAI分野では、優秀な研究者の採用や維持への影響が指摘される。
    また、法的拘束力がないため、大学や研究機関の自主的な対応に依存する部分が大きく、運用の統一性が課題となる可能性がある。

    専門家からは、透明性確保と研究自由度の両立が重要と指摘されている。

    今後は、調査結果を基に安全確保策と国際競争力の両立を図る具体的ガイドラインの整備が求められる。
    適切に運用されれば、日本の重要技術の保護と研究開発の活性化の両立も期待できると考えられる。

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