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    メガイーサ、預入施策の全額返還へ 運用不備でブリッジ計画を全面見直し

    2025年11月28日、イーサリアムL2「メガイーサ(MegaETH)」を開発する米メガラボ(MegaLabs)は、プレローンチ施策「プレデポジットブリッジ」で預かった全資金を返還すると発表した。
    技術的・運用的な不備を受け、メインネット公開前の流動性確保計画を白紙撤回する判断を示した。

    目次

    想定超の資金流入と技術不備が重なり計画は撤回に

    メガラボが返還を決めたプレデポジットブリッジは、メインネット稼働時のUSDCとUSDmの1:1交換を円滑にするため、事前に流動性を確保する狙いで開始された。
    だが開始直後からトラブルが連続し、計画は大幅に揺らぐことになった。

    まずスマートコントラクトのSaleUUID設定が誤っていたため取引が失敗し、マルチシグ修正が必要となった。
    加えて、KYC事業者ソナー(Sonar)のレート制限によりユーザーがアクセスしにくい状況も発生した。

    上限額も混乱要因となった。当初2.5億ドルとしていた枠が急速に埋まった後、10億ドルへ拡大するための完全署名済みトランザクションが第三者に早期実行され、再び大量の預け入れが流入した。
    上限調整を繰り返したものの流入は止まらず、最終的に約5億ドル規模で打ち切られた。

    メガラボは「実行が杜撰であった」と認め、ユーザー側の期待と内部の目標が一致していなかったと説明。
    資金は危険にさらされていなかったものの「それは問題の本質ではない」とし、運用基準の見直しが不可欠との姿勢を示した。

    信頼性への評価と懸念が交錯 再始動の成否が焦点に

    資金返還の方針は透明性の高さを評価することもできるが、運用体制の脆弱さを指摘する意見も出ており、コミュニティ内の反応は二極化している。
    ただしUSDmのリリース自体は中止されない計画で、メガラボはフロンティアメインネット公開前にUSDCとの変換ブリッジを再開し、流動性確保を改めて図る意向を示している。

    同社はすでに12月初旬から1か月間のメインネットベータ版「フロンティア」を公開すると発表しており、強制包含機能を備えた高パフォーマンス設計を特徴とする。
    ただし初期段階はダウンタイム発生の可能性が高く、インセンティブも導入されないため、ユーザーの受容度が注目点となりそうだ。

    メガイーサはサブミリ秒レイテンシと10万TPSを目標に掲げており、Web2アプリに匹敵する操作性を追求するレイヤー2として期待が集まりそうだ。
    業界の著名投資家も参加しているが、今回の混乱がブランドに与える影響は少なくないだろう。
    返金プロセスの透明性と再構築された運用フローが、今後の信頼回復の鍵を握るとみられる。

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