オンチェーンで公開入札形式の価格形成を行うプロトコル「CCA」が利用可能に

2025年11月25日、ユニスワップが提供する新トークン流動性形成支援プロトコル「CCA(コンティニュアス・クリアリング・オークション)」が、同社のレイヤー2「ユニチェーン」で利用可能になったと公式Xで発表された。
オンチェーンでの価格形成を刷新する取り組みとして注目される。
ユニチェーンでCCAが稼働、新規トークンの価格発見を最適化
ユニスワップが11月13日に公開したCCAは、新規トークンの価格形成と流動性供給をオンチェーンで実行する仕組みである。
具体的には、オンチェーン上で公開入札形式の価格形成を行うことで、その結果を基に自動的に流動性を提供する仕組みとなっている。
従来、トークン販売や上場前後の流動性確保は一部投資家との私的交渉に依存するケースが多く、初期価格の透明性が課題とされてきた。
こうした背景を受け、CCAは公開入札による段階的な価格発見を採用し、取引の公平性を向上させることを目的に設計されている。
今回、同プロトコルがユニスワップ独自のレイヤー2「ユニチェーン」で利用可能となったことで、新規トークン発行の一連の流動性形成をより透明性高く行えるようになった。
CCAでのオークション終了後、集まった資金は自動的にユニスワップv4プールへ供給され、即座に市場に流動性が提供される点も特徴だ。
また、CCAはイーサリアムL2「アズテック」と共同開発され、匿名性と検証性を両立する「ZKパスポート」モジュールがオプションとなっている。
これにより、価格形成の透明性を向上させつつ、オンチェーン上での認証要件が柔軟に設定できる仕組みが整いつつある。
トークン発行の透明性向上へ期待も、流動性集中や規制動向に注意
CCAがユニチェーンで利用可能になったことで、新規トークンの初期流動性確保をめぐる課題解決が進む可能性がある。公開入札による価格形成は、従来のクローズドな交渉プロセスに比べて透明性が高く、価格の妥当性を市場全体で評価できる点が利点である。
また、オークション後の自動的な流動性提供により、初期段階の価格変動リスクが軽減される期待もできる。
一方で、透明性向上がトークン発行の質を高める反面、流動性が一部のチェーンへ集中する可能性もある。
ユニチェーンはユニスワップのエコシステムと密接に結びついているため、CCAの利用増加がネットワーク選択の偏りを生むことも考えられる。
CCAがユニチェーンで本格稼働することで、公開入札型の価格発見と自動的な流動性供給が実現することが期待される。
実現すれば、プロジェクト側にとっては資金調達と市場形成の一体化をもたらし、投資家側には妥当性の高い初期価格と透明な参加環境が提供されるだろう。
業界全体としては、透明性・準拠性・流動性の三点を軸に、新たなトークンローンチ標準の形成が進みそうだ。
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