コンヴァノ、ビットコイン97BTC取得と財務戦略転換を発表 本業重視へ

2025年11月21日、ネイルサロン「ファストネイル」を運営する東証グロース上場企業コンヴァノが、日本国内向けにビットコイン追加購入の実施を公表した。
累計投資額は130億円を突破し、同日には既存のBTC中心戦略を見直し、本業重視へと切り替える方針も明らかにした。
コンヴァノが97BTC超を追加取得、累計762BTCに拡大
コンヴァノは11月21日、ビットコインの追加購入を実施したと発表した。
今回取得したのは97.6775BTCで、総額は15億7,019万9,017円となる。
1BTCあたりの平均取得単価は1,607万5,340円で、購入は10月17日、10月18日〜11月21日、そして11月21日の3回に分けて行われた。
同社は購入資金として、第4回普通社債による11億5,000万円に加え、自己資金4億2,019万9,017円を充当した。
これにより、同社が保有するビットコインは合計762.67758328BTCに到達している。
累計購入額は130億5,004万18円に達し、平均取得単価は1,607万5,340円と算出されている。
また、今回の追加取得に伴い、コンヴァノは7,004万7,397円のオプション料を受領し、※IFRS(国際会計基準)に基づき売上収益として計上する予定だ。
さらに同社は、今回の発表と同日にこれまで進めてきた最大21,000BTCの取得計画を取り下げる方針を示した。
本業中心の事業ポートフォリオへ再編し、安定的な収益構造への転換を進めるとしている。
※IFRS(国際会計基準):国際会計基準審議会が策定する企業会計ルール。複数国間で比較可能な財務情報の提供を目的とする基準。
財務戦略転換で生じる効果と課題 BTC依存から本業重視へ
今回の追加取得と戦略転換は、同社の財務方針に大きな節目をもたらす動きと言える。
ビットコインの保有拡大を続ける一方で、大規模な取得計画を撤回し、本業中心の収益モデルへと回帰する姿勢を示した点は注目に値する。
本業が安定収益をもたらす構造に移行すれば、中長期的な経営の安定性は高まる可能性がある。
一方で、これまで掲げていた大規模なBTC投資戦略との整合性が問われる側面も残る。
企業としての財務方針が大きく転換することで、市場からの評価や投資家の受け止め方にばらつきが生じる懸念もあるだろう。
特に、暗号資産を活用した企業価値向上を期待している層にとっては、今回の計画撤回が短期的な不確実性につながる可能性がある。
もっとも、本業への再集中はネイルサロン事業の収益性を高め、持続可能な事業運営を促す契機にもなりうる。
BTC価格の変動リスクを適切に抑えながら、財務戦略と事業戦略を統合的に見直すことで、経営基盤の強化につながる展望もあると言える。
今後は、この方針転換がどの程度実効性を持ち、企業成長に寄与するかが焦点になるだろう。
株式会社コンヴァノ ビットコイン保有状況の更新に関するお知らせ
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