Binance JapanとPayPay、PayPayマネーで暗号資産購入が可能に

2025年11月21日、Binance JapanとPayPayは、PayPayマネーを通じた暗号資産現物取引サービスの連携を開始した。日本国内のユーザーは、PayPay残高やポイントを使い、暗号資産の購入や売却代金の受取が簡便に行えるようになる。
PayPayマネー連携でBinance Japan暗号資産購入が容易に
Binance JapanとPayPayの提携により、ユーザーはBinance Japanの現物取引(販売所)で、PayPayマネーから直接暗号資産を購入できるようになった。
従来は銀行振込や他の取引所・ウォレットを介した入出金が必要であったが、今回の連携で入出金手続きがワンクリックで完了する。
さらに、PayPayポイントを購入資金として使用することも可能で、ポイントとPayPayマネーの併用も設定次第で利用できる。
入金下限は1,000円、上限は24時間で100万円、30日で200万円までに設定され、出金手数料は110円となる。PayPayマネーライトや期間限定ポイントは対象外だ。
このサービスは、Binance Japanが提供するモバイル版およびウェブ版の販売所で利用でき、初回利用時にはアプリ内の「PayPay」アイコンから連携を有効化する必要がある。
365日24時間の利用が可能で、システムメンテナンス時を除き、スムーズな取引体験を提供する。
本サービスが開始された背景には、PayPayによるBinance Japanへの出資を踏まえた両社の戦略的連携がある。
Binance Japanはグローバルで培った取引インフラを日本に導入し、初心者から経験者まで幅広いユーザーが安全に利用できる環境を整えている。
両社は今後も連携強化を通じてユーザーの利便性向上を目指す方針だ。
PayPay連携で広がる利便性と潜在的リスクの両面
今回の連携によって、ユーザーは入金・出金手続きを簡略化できるため、暗号資産取引への参入障壁が低下するとみられる。
特に少額投資を検討する初心者層にとって、1,000円から取引できる手軽さは心理的負担を軽減し、ポイント併用による資金効率の向上も取引意欲を高める要因になり得る。
一方で、PayPayマネーを介した即時入金・出金は、価格変動リスクの影響を受けやすく、急な相場変動で損失が膨らむ懸念も残る。
また、暗号資産自体は法定通貨ではなく価値保証がないため、取引時にはユーザー自身によるリスク管理が不可欠になるだろう。
さらに、PayPayとの連携がシステム障害や不具合に直結した場合、取引停止や資産への影響が生じるおそれもある。特に連携初期は予期せぬトラブルに備えた監視体制の構築が求められる。
それでも、今回の施策は国内暗号資産市場の活性化につながる可能性がある。
PayPayの広範なユーザー基盤を通じ、暗号資産に触れる層が増えることで、デジタル資産の普及やエコシステム拡大に寄与する展開も見込まれる。
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