SwitchBotが次世代AIハブ販売 映像を理解し帰宅やペット動作に連動

SWITCHBOT株式会社が次世代スマートホーム中枢「AIハブ」の予約販売を開始した。
公式価格は39,980円(税込)で、VLM(視覚言語モデル)による映像理解とローカルAI処理を組み合わせ、家庭内の出来事を解析・記録し、自動化に活用できる点が特徴だ。
AIが家庭内映像を理解し自動化につなげる中枢ハブを発表
2025年11月20日、SWITCHBOT株式会社は視覚言語モデルとローカルAI処理を組み合わせたスマートホーム中枢「AIハブ」の予約販売を開始した。
接続カメラの映像を解析し、「犬が駆け回っている」「家族が帰宅した」などの出来事をテキスト化して記録できる。
映像検索にも対応し、「茶色の猫」などのキーワードから該当シーンを抽出し、内容を文章で確認可能だ。
本製品はローカル顔認識にも対応し、登録済みの家族ごとに映像を自動分類できる。
これにより「誰がいつ外出したか」といった行動履歴も手元で把握しやすくなる。
さらに、解析結果をトリガーに照明制御や通知送信などのオートメーションを構築でき、生活シーンに合わせたきめ細かな自動化が可能となる。
AIハブは最大8台の2Kカメラを管理でき、RTSP対応の他社製カメラとも連携する。
6TOPSのAIチップを搭載し、Frigate映像解析エンジンをローカルで実行することで、人物・車両・ペットなどをリアルタイム検知する。
クラウド経由を介さずローカル完結で処理する設計により、応答速度と安定性の向上が見込まれる。
さらに、16GBのmicroSDに加えて最大16TBの外付けHDDに対応し、映像を手元に保管できる点も特徴である。
通信は2.4GHz/5GHzのデュアルバンドWi-Fi、Bluetooth通信範囲は最大200mだ。
Matter対応やHome Assistant連携も備え、異なるスマートホーム環境との相互接続性を担保している。
AIハブがもたらす家庭内自動化の可能性
SwitchBotのAIハブは、家庭内映像を解析し自動化へつなげる仕組みをローカル処理で実現している点が特徴だ。
視覚と言語を組み合わせたモデルが「家族の帰宅」といった出来事を文章化し、検索も可能としたことで、映像管理の手間が大きく軽減されると言える。
一方で、複数カメラを統合する構造は扱うデータ量が増えるため、ユーザーは設定や運用の負荷を感じる局面もあると予測される。
ただ、処理をクラウドに依存しない設計は応答速度の向上につながり、安定した使い勝手を得やすい利点がある。
Frigateの解析エンジンをローカルで動かし、人物やペットを即座に捉えられる点は、スマートホームの精度を高める方向に作用するだろう。
今後は、照明制御や通知といった自動化が映像解析とより密接に連動し、生活動線に合わせた細かな最適化が進む可能性がある。
外部カメラや各種機器との連携が広がれば、ユーザーが自宅環境を柔軟に構築する余地も増えるとみるが、設定の複雑さをどう抑えるかが課題として残ると考えられる。
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