ビットマイン、保有数355万ETH突破 イーサリアム集中投資の上場企業戦略

米国上場企業ビットマインイマージョンテクノロジーズがイーサリアム(ETH)の追加取得を発表した。
直近で約5万4,156ETHを買い増し、総保有量は3,559,879ETHとなる。
ETH供給量の約2.9%を占める規模に到達したことが明らかになった。
ビットマインがETHを追加取得、保有比率は2.9%に
ビットマインは2025年11月17日、直近1週間で5万4,156ETHを購入したと発表した。
この買い増しによって同社の保有総額は118億ドルに達し、暗号資産ポートフォリオが一段と拡大した。
同社が11月16日時点で保有するイーサリアムは3,559,879ETHとなり、これに加えてビットコイン192BTC、米ナスダック上場企業エイトコ・ホールディングス株式3,700万ドル分、さらに現金6億700万ドルを保有している。
会長のトム・リー氏は、自社がETHの総供給量の約2.9%を保有していると説明したうえで、将来的に5%の保有を目指す「Alchemy of 5%」構想の折り返し地点を超えたと述べた。
同社はNYSEアメリカンに上場しており、上場企業としてのイーサリアム保有量では世界最大級の存在である。
暗号資産全体で見ても、ビットコインの最大保有企業であるストラテジーに次ぐ世界第2位の規模となる点は特徴的だ。
またビットマイン株(BMNR)は取引量の多さでも注目されている。
調査会社ファンドストラットによれば、直近5日間の平均出来高は14億ドルで米国株全体の48位に位置している。
ETH集中投資の拡大が市場に与える影響と今後の展望
ビットマインによる大規模なETH買い増しは、イーサリアム市場に複合的な影響をもたらす可能性がある。
供給量の約3%を単独企業が保有する状況は希少性を高め、価格動向に一定の影響力を持つ余地がある。
同社が掲げる「5%保有」構想が進む場合、より大きな資金流入が期待され、ETHの市場認知や資産クラスとしての位置付けに追い風となる側面がある。
一方で、市場が特定企業への依存度を高めるリスクも指摘されうる。
さらに、集中保有が大きく進むことは市場流動性の偏りを招く可能性があり、価格変動時の影響幅が広がる懸念もある。
加えて、米国市場での規制動向や上場企業としての透明性要求が今後の投資方針に影響を及ぼす場面もありそうだ。
また、取引量の増加により同社株への関心が高まっている点は、投資家の期待値を反映していると考えられる。
ただし、暗号資産価格の変動が企業価値に直結しやすい構造を持つため、中長期的には財務の安定性やリスク管理も重要な論点として浮上する。
ビットマインが今後どこまでETH買い増しを進めるかは、市場の注目材料であり、企業戦略としても暗号資産市場の新たな潮流を象徴する動きと言える。
BitMine Immersion Technologies, Inc. プレスリリース
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