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    Xの決済サービス「Xマネー」近日リリースへ Visa連携で即時送金を実現

    2025年11月14日、米SNS「X」を率いるイーロン・マスク氏が、決済サービス「Xマネー(X Money)」を近日中にローンチすると明らかにした。
    Xでは通信機能の刷新が進んでおり、同サービスはビザ(Visa)の技術を活用した送金基盤として提供される予定だ。

    目次

    Xマネーの提供時期と機能概要が正式に判明

    イーロン・マスク氏は11月14日、SNS「X」において暗号化メッセージ、音声・ビデオ通話、ファイル転送を備えた新たな通信スタックを展開したと投稿し、「Xマネーはまもなくリリースされる」と述べた。
    これにより、同サービスの提供時期が近日中であることが明確になった。

    Xマネーは、マスク氏が2025年5月26日に「最初はアクセスが非常に制限されたベータ版となるだろう」とコメントしていたサービスで、限定公開を前提に開発が進められていた。
    また、XのCEOリンダ・ヤッカリーノ氏は2025年1月、Xマネーを2025年後半にローンチ予定とし、ビザ(Visa)が最初の決済パートナーになると発表していた。

    ヤッカリーノ氏によれば、Xマネーはビザのリアルタイム決済基盤「Visa Direct(※)」を通じてXウォレットに即時入金できる仕組みを備える。
    さらに、デビットカードと接続した個人間(P2P)送金が可能になるほか、Xマネーの残高を銀行口座に即時送金できるオプションも提供される予定だ。

    ※Visa Direct:ビザが提供するリアルタイム送金ネットワーク。銀行口座やデビットカードに即時で資金を移動できる仕組み。

    SNS発の決済基盤が金融体験を再構築する可能性

    Xマネーが導入されれば、SNS上でのやり取りと決済が一体化し、日常生活における資金移動の流れが変わる可能性がある。
    メッセージや通話の延長で送金が完結すれば、従来のアプリ間移動の手間が省かれ、個人間取引の利便性は大きく向上すると考えられる。

    Visa Directを利用した即時送金は、銀行営業時間に左右されない柔軟な資金移動を実現する点で優位性がある。
    特にフリーランスや小規模事業者にとって、取引完了後すぐに入金を受け取れる仕組みはキャッシュフローの改善につながりそうだ。

    一方で、Xが決済事業に踏み込むことで、アカウント乗っ取りなどSNS特有のリスクが金融領域に拡大する懸念もある。
    決済情報を扱う以上、本人確認や不正検知の強化が不可欠であるため、セキュリティ対策がユーザーの信用確保に直結するだろう。

    それでも、SNS内で通信・決済が統合される動きは、ユーザー体験の大幅な変化をもたらす可能性がある。
    中国で普及した「スーパーアプリ」型のエコシステムに近い構造がX上で再現されれば、広告依存からの脱却に向けた収益基盤の転換にもつながるかもしれない。

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