ストラテジーがBTCを再び大量取得 平均取得額を上回る市況で強気姿勢鮮明に

米ストラテジーが11月10日から16日にかけて8,178BTCを約8億3,560万ドルで追加取得したと公表した。総保有数は約64万9,870BTCに達し、上場企業として世界最多を更新。ビットコイン価格が平均取得額を上回る中での大型投資として注目できる。
総保有約65万BTCに 平均取得額超える市況で追加購入
ストラテジーは2025年11月17日の発表で、11月10日から16日にかけて8,178BTCを約8億3,560万ドル(約1,294億円)で取得したと明らかにした。
1BTCあたりの取得額は手数料等を含め約10万2,171ドルとなり、過去の取得分を含めた平均取得額7万4,433ドル(約1,153万円)を上回る水準での購入となる。
同社のビットコイン総保有数は11月16日時点で約64万9,870BTC、取得総額は約483億7,000万ドル(約7.4兆円)に到達。11月17日23時25分時点のビットコイン市場価格は約9万4,088ドル(coingecko調べ)である。
なお、同社は11月3日から9日にも487BTCを約4,990万ドルで購入しており、短期間で連続的な買い増しを実施した。2025年累計のビットコイン利回りは27.8%とのこと。
強気投資が機関参入を後押しも 高値圏購入にはリスク残る
今回の取得は、企業によるビットコイン活用が一時的な財務戦略ではなく、中長期で価値を見込む資産運用として定着しつつあることを示すものだと言える。
特にストラテジーは、市場価格が過去の平均取得額を上回る段階でも積極的に買い増しており、資産クラスとしての信頼性が高まっているとの判断が背景にあると分析できる。機関投資家や上場企業の参入意欲に影響を与える可能性は大きいだろう。
メリットとしては、同社の姿勢が市場への安心感を醸成し、暗号資産を長期保有資産と認識する動きが広がる点が挙げられる。また、価格上昇局面での取得は資本効率を高め、企業価値向上に寄与する可能性もある。
一方で、高値圏での買い増しは価格調整局面における下落リスクを抱える。ボラティリティの高さが企業財務に影響を与える懸念は根強く、規制動向や監査基準の明確化も課題となり得る。
今後は、他企業による保有戦略の検討が加速する可能性があり、ビットコインが企業財政の一部として位置付けられる流れが進むかに注目が集まるだろう。
市場成長と制度整備の進捗が、その潮流を左右する重要な要素になると言える。
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