サイボウズ、27年卒の初任給を40万円に 大幅引き上げで人材投資加速

2025年11月18日、サイボウズ株式会社は2027年4月入社予定の新卒社員向け初任給を引き上げると発表した。対象は日本国内の新卒採用で、ビジネス職・エンジニア職ともに前年比を大きく上回る水準となる。
サイボウズ、新卒初任給を過去最高水準に引き上げ
サイボウズは、2027年4月入社の新卒社員を対象に初任給を大幅に引き上げると発表した。ビジネス職は月給40万円、年収換算で560万円、エンジニア職は月給43万円、年収602万円となり、前年比ではそれぞれ25%、19.4%の増加である。
同社は、この措置を中長期の事業戦略を加速させるための「人財投資」と位置付けている。
また、同社オウンドメディア「サイボウズ式」では、引き上げの詳細や理念についても公開されている。
さらに、2025年12月3日にはオンラインセミナー「Cybozu Future Talk 2025」が開催予定で、事業戦略本部長や開発本部長、採用担当が登壇し、今後の事業・製品戦略について説明することになっている。
初任給引き上げがもたらす影響と課題
初任給の大幅引き上げは、優秀な若手人材を引きつける強力なインセンティブと言える。
特にエンジニア職の給与引き上げは、国内IT市場での人材獲得において強力なアピール材料となるだろう。報酬水準の高さはブランド力向上にも寄与し、企業文化や価値観の共有を促す効果も期待できる。
一方で、給与水準の上昇は企業にとって固定費の増加につながるため、長期的な収益性への影響を慎重に見極める必要がある。また、高待遇を求める新卒の期待値が上昇し、職場環境やキャリア成長への要求が高まることも予想される。
将来的には、サイボウズの施策が他の国内IT企業に影響を与え、給与引き上げ競争の激化につながることも考えられる。市場全体での人材確保戦略の見直しが求められる局面が訪れるかもしれない。
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