デフコンサル、SBI田代氏参画 Web3時代のETHトレジャリー強化へ

2025年11月17日、東京都港区の株式会社Def consulting(デフコンサルティング)が、SBIクリプトアセットホールディングス代表取締役の田代卓氏をアドバイザーに迎えたと発表した。
ETHを軸とした同社のデジタル資産トレジャリー事業が、田代氏の参画によって強化される体制となった。
田代氏参画でETH中心のトレジャリー事業を加速
デフコンサルティングは、デジタル資産を活用したトレジャリー戦略の推進に向け、SBIグループで要職を務める田代卓氏をアドバイザーとして起用した。
田代氏は、リミックスポイントで暗号資産事業を統括後、ビットポイントジャパンなど複数企業の代表を歴任し、現在も国内外のWeb3領域で幅広く活動している。
デフコンサルティングは2025年9月よりデジタル資産トレジャリー事業を本格始動し、イーサリアム(ETH)を中心とした戦略的財務管理を展開してきた。
従来の法定通貨を軸にした財務運用から脱却し、ブロックチェーンを活用した成長型トレジャリーへ転換する方針を掲げている。
今回のアドバイザー参画により、ガバナンスやリスクマネジメント、Web3金融の構築といった領域で実務知見を導入できる体制が整ったという。
さらに、DeFiやステーキング(※)などの分散型運用手法の高度化、ETHを中心とした保有最適化、デジタル資産を基盤にしたコーポレートファイナンス強化などが今後の重点テーマとなる見込みだ。
デフコンサルティングは今後、国内外のWeb3スタートアップや金融機関との連携を積極化し、日本発のデジタル資産財務モデルを世界へ展開する姿勢を示している。
※ステーキング:ブロックチェーン上の資産を預け、ネットワーク運営に参加することで報酬を得る仕組み。
企業財務の高度化に寄与 ETH活用で新たな競争力も
新体制のもとで進むETH中心のトレジャリー戦略は、企業財務の競争力を押し上げる可能性がある。デジタル資産は透明性が高く、24時間流動性を確保できる特徴があるため、資金効率を向上させる余地が大きい。
また、田代氏の知見が加わることで、分散型金融やステーキングによる利回り獲得を含めた高度な運用設計が進むと見られる。
これにより、従来の財務手法では実現しづらかった中長期の資産最適化が可能になりそうだ。
一方で、デジタル資産を財務基盤に組み込む場合、内部統制やガバナンスの強化は必須となる。
市場変動リスクや技術リスクを踏まえた管理体制の構築が求められるため、適切な判断が難しい局面も増えるだろう。
それでも、Web3領域の成長を背景に、デジタル資産を取り入れる企業が増加する可能性は高い。
デフコンサルティングが先行モデルとなれば、国内企業の財務戦略に変革をもたらす契機となり、企業財務とブロックチェーンの融合が一段と進むと予測できる。
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