ブロックチェーンゲーム「コインムスメ」が年内終了 12月26日に全サービス停止決定

2025年11月11日、国内Web3ゲーム「コインムスメ ドリームレース!」の運営チームは、同作のサービスを2025年12月26日15時(JST)で終了すると発表した。
トークン経済の維持や外部要因の累積により、運営継続が困難になったという。
トークン買い支え困難・外部要因で「コインムスメ」終了へ
ブロックチェーンゲーム「コインムスメ ドリームレース!」が年内で全サービスを停止する。
公式発表によれば、終了日時は12月26日15時で、ゲームや関連機能は全て停止される。課金アイテム販売やレース開催は12月12日に先行して終了し、11月17日と12月12日に計2回のメンテナンスが実施される。
運営側は、サービス終了の主要因として「ゲーム売上をトークン買い支えに用いる運営モデルの継続困難」を挙げた。
ゲームの売り上げによってトークンを買い支える、というトークン経済の維持は、一年超の運用で限界が生じ、価格安定のための買い支えを継続することが難しくなったという。
また、ブロックチェーンゲームウォレット「Facewallet」のサービス終了や取引所からの上場廃止警告による対応コストが増大し、運営負担が重なった点も要因とされる。
なお、ユーザーはゲーム終了時刻までトークン出金が可能だが、運営は不測の事態を避けるため早期の手続きを推奨している。
「コインムスメ」は2023年7月のDiscord開設以降コミュニティ主導でIPを育ててきたが、長期的な運用体制の再構築ができず、今回の決断に至った。
ゲーム運営としてのサービス終了後も、「コインムスメ」はIPとして継続運用される予定だ。
XやDiscordは今後も更新され、コミュニティ運営の一部をユーザー組織である「生徒会」へ段階的に移譲する計画も示されている。
ただ、詳細な運用はいまだ未定だという。
IP存続の意義とWeb3ゲームが抱える課題・再構築の可能性
IP存続のメリットとしては、コミュニティが長期的な創作活動や二次創作を継続しやすい点が挙げられる。
Web3領域ではファン参加型モデルが浸透しており、主体的な関与がブランド価値を高めるケースも多い。
他方で、ゲーム体験が停止することで新規ユーザー獲得の接点が消失するリスクがあり、IP単体での活動維持は難易度が高くなる。
業界全体では、トークン買い支えモデルやウォレット依存など、外部サービスの停止が直接的な運営リスクに結びつく構造的課題があったとみられる。
今回の事例はその典型といえ、Web3ゲーム市場における持続的なトークン設計の必要性を浮き彫りにする。
今後は、外部サービスへの依存度を抑えた運営設計や、コミュニティ主導の新たなビジネスモデルが検討される可能性がある。
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