ジーイエット、1億円でビットコインを追加取得 暗号資産を企業戦略に

2025年11月5日、東証スタンダード上場の衣料品チェーン・ジーイエット(旧マックハウス)が、1億円を投じてビットコイン6.373BTCを追加購入したと発表した。今回の取得により、同社の総保有量は124.8079BTCに達している。
ジーイエット、戦略的なビットコイン取得で総保有124BTCに
今回の購入単価は1BTCあたり1,569万1,197円で、前回の9月30日以来、約1か月ぶりの追加取得となる。これにより、ジーイエットのビットコイン総保有量は124.8079BTC、総投資額は21億円、平均取得単価は1,682万5,857円に達した。
同社は従来より、価格変動リスクに対応するためにドルコスト平均法を基本としつつ、必要に応じて機動的な一括取得を組み合わせる手法を採用してきた。
通常は定期的かつ定額で取得を続け、市場が大きく変動した際にはタイミングを見極めて柔軟に一括購入する戦略である。
また、ジーイエットは中長期的に1,000BTC超の保有を目指し、資産形成と財務基盤の安定化を両立させる方針を掲げている。
8月21日には米ナスダック上場のコインチェックグループ傘下、ネクストファイナンステックとの暗号資産関連事業での基本契約を締結し、ステーキングやリスク管理の実証が開始された。
なお、同社は事業の多角化を理由に、9月18日付で商号をマックハウスからジーイエットに変更している。
追加取得で見える企業戦略と暗号資産市場の影響
今回の追加取得は、ジーイエットがデジタル資産を長期的な企業戦略に組み込む姿勢を改めて示したものといえる。ドルコスト平均法を軸にしつつ、一括取得を柔軟に組み合わせることで、市場急変時のリスクを抑えつつ保有資産を増やせるメリットがありそうだ。
一方で、暗号資産は価格変動が大きいため、保有額の増加には損失リスクも伴う。短期的には1BTCあたりの価格下落による評価損が発生する可能性も否定できない。
しかし、中長期的な視点では、総保有量の拡大が企業価値向上や財務ポートフォリオ強化につながるとみられる。
国内上場企業による暗号資産保有の事例としては少なく、ジーイエットの動きは他企業への波及効果も期待される。戦略的運用やステーキングの実績を積むことで、暗号資産市場における企業間競争で優位性を確立する可能性もある。
今後は、暗号資産を活用した利回り創出や事業多角化の動きがより活発になると予測される。ジーイエットの戦略的取得は、投資家や市場関係者に対して国内企業の積極的な暗号資産活用のモデルケースとして注目されるだろう。
ジーイエット株式会社 ビットコインの追加購入に関するお知らせ
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