三菱電機と鴻海がAIデータセンター事業で協業 高効率・高信頼の次世代ソリューションを共同展開

2025年11月6日、三菱電機株式会社は台湾の鴻海精密工業股份有限公司(フォックスコン)と、AIデータセンター向けの高効率・高信頼ソリューションをグローバルに供給するための協業覚書(MoU)を締結したと発表した。
両社は技術とネットワークを融合し、持続可能なデータセンターの実現を目指す。
三菱電機と鴻海が協業、AIデータセンターの効率化推進
三菱電機と鴻海精密工業は、AIデータセンターの分野で包括的な協力を進めることを目的に覚書を締結した。
両社のノウハウやネットワークを活用し、エネルギー効率に優れ、高度な信頼性を備えたインフラ構築を目指す。
本提携では、グローバル市場での共同ソリューション提供を視野に入れており、循環型経済の実現など社会的課題の解決に貢献するとしている。
将来的には、AIデータセンター領域以外においても新たな価値創出、ソリューション、ビジネスモデルの創出を目指すという。
脱炭素とAIインフラ需要の両立へ 日本勢の存在感を強化
今回の提携は、AI需要の急拡大に伴う電力消費増大という課題に対し、日本企業が「省エネ技術×AIインフラ」で国際競争力を発揮する動きの一環といえる。
特に、鴻海の製造力と三菱電機の制御技術が融合すれば、効率性と信頼性の両立が可能となり、AIデータセンターの新たな標準を築く可能性がある。
一方で、グローバル展開におけるコスト構造や電力供給リスク、国際規格への適応など課題も残る。
とはいえ、両社が持つサプライチェーンと技術資産を活用できれば、欧米勢が主導するAIインフラ市場において日本発のソリューションが存在感を高める契機になると考えられる。
この提携は、脱炭素社会の実現とAI時代の基盤構築という二つの課題を同時に解決する試みとして注目される。
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