note、韓国NAVERと資本業務提携を締結 AI時代の創作支援をグローバル展開へ

2025年11月5日、note株式会社は韓国NAVER Corporationから総額20億円の出資を受け、資本業務提携を締結したと発表した。
両社は生成AIやプラットフォーム連携を軸に、日韓を起点とした創作エコシステムの国際展開を進める方針だ。
生成AIとIP連携で創作の新基盤構築 noteとNAVERが資本提携
note株式会社は11月5日、韓国最大手のインターネット企業NAVER Corporationから総額20億円の出資を受け、資本業務提携を締結した。
noteとNAVERは、生成AI技術を活用した創作支援やコンテンツ流通の高度化を進めるほか、IP(知的財産)共同開発やプラットフォーム間の連携を推進する。
協業領域は主に4つで、生成AIを用いたクリエイティブ領域の高度化、両社のプラットフォーム間でのコンテンツ相互配信、IP・コンテンツの共同開発とグローバル展開、戦略的投資の検討があげられている。
第一弾として、note子会社のTales & Co.とNAVER傘下のLINEマンガが、2026年初旬を目標に新作クリエイター育成プロジェクトを始動する予定である。
NAVERは検索やAI、フィンテック、コンテンツなどを手がける韓国最大級のテック企業で、世界150カ国以上で展開するデジタルコミックプラットフォーム「WEBTOON」を運営している。
一方、noteは国内最大級の創作支援プラットフォームとしてメディア・クリエイター支援を行っており、両社の技術とネットワークを融合することで、アジア発の創作支援基盤の拡大を図るとしている。
AIと日韓連携で広がる創作支援 グローバル展開の追い風と課題
今回の提携は、国内クリエイターの国際的な発信力を高める契機となる可能性がある。
NAVERが持つ世界規模の流通・翻訳インフラを活用することで、noteのクリエイターが海外読者や企業との接点を得やすくなるからだ。
特にAIを用いた作品制作支援やマーケティング最適化は、個人発の創作活動を持続可能なビジネスへ転換させる力を持つと考えられる。
一方で、課題も少なくない。
AIによる生成物の著作権保護やオリジナリティの担保、異文化圏での倫理・表現基準の違いなどが運用面での課題となるだろう。
また、NAVERはLINEヤフーを通じて日本市場に深く関与しているため、国内外プラットフォームの競合関係をどう整理するかも焦点になりそうだ。
それでも、今回の提携は日本発クリエイター経済の国際展開を後押しする動きとして注目に値する。
AIとデジタル流通を基盤とする創作の新時代において、noteとNAVERの連携はアジアから世界へ創作の可能性を拡張する試金石となるだろう。
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