ストラテジー、約70億円でBTCを追加購入 総保有64万超に拡大

2025年11月3日、米ストラテジー(Strategy)はビットコイン(BTC)の追加購入を発表した。
10月下旬から11月初旬にかけて約397BTCを取得し、同社の総保有数は64万1,205BTCに達した。手数料と経費を含む取得総額(簿価)は約7.3兆円にのぼる。
ストラテジー、約397BTCを追加購入 取得総額は約7.3兆円に
米上場企業ストラテジーは、2025年10月27日から11月2日にかけて397BTCを購入した。
購入総額は約4,560万ドル(約70億円)で、手数料・経費を含む1BTCあたりの平均取得額は約11万4,771ドル(約1,762万円)とされる。
これにより、同社の総保有数は64万1,205BTCに達し、累計取得総額は約474億9,000万ドル(約7.3兆円)となった。
1BTCあたりの平均取得単価は7万4,057ドル(約1,137万円)となっている。
ストラテジーは2025年第3四半期決算で営業利益39億ドル(約6,001億円)、純利益28億ドル(約4,001億円)を計上した。前期比では減益であり、夏以降のBTC相場停滞とmNAV(※)の低下が要因とされる。
だが、依然として企業としてのBTC保有量は世界首位を保っている。
※mNAV(market Net Asset Value):市場価値を基準に算出した純資産価値。株価と企業保有資産の乖離を示す指標として用いられる。
長期保有で市場信頼維持へ BTC相場の鈍化を逆手に取る戦略
今回の追加購入における注目点は、BTC相場が短期的に軟調な局面でも実施されたことだ。一般的に、機関投資家の買い増しは価格の底堅さを示すシグナルと受け止められるが、相場低迷期でも継続的な買い入れを行うストラテジーの戦略は、長期的な信頼確保を目的としており、一貫性があると評価できる。
一方で、保有量が突出していることによるリスクもある。BTC価格が大幅に下落した場合、資産評価損が企業収益を圧迫する可能性は否めない。
純利益が減益していることもあり、今後もビットコイン相場に左右されることが懸念される。
ただし、最大規模のBTC保有者であるストラテジーの動向は、他の機関投資家の行動指針となる可能性が高く、今回の追加購入は2025年末以降のBTC需給に少なからぬ影響を与えると見られる。
ストラテジー ニュースリリース
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