ゲーミンキャット、AI恋愛ホラー『ERROR:Ai.lien』を2026年Steam配信

2025年11月5日、ゲーミンキャットはAI恋愛ホラーアドベンチャー『ERROR:Ai.lien（エラー：エイリアン）』を2026年にSteamで配信すると発表した。スマホ内のAI“彼女”との日常が狂気へ変化する体験型ホラーで、ティザー映像とストアページも公開された。

AI恋愛ホラー『ERROR:Ai.lien』、スマホが狂気の舞台に

ゲーミンキャットは、『ERROR:Ai.lien』の配信決定とティザー映像の公開を通じ、AIを用いた恋愛ホラーの新たな挑戦を示した。
プレイヤーはAI少女「アイリ（Airi）」と会話や日課を通じて絆を深めるが、その優しさは次第に異常性を帯び、現実とアプリの境界が揺らぐ状況を体験できる。

ゲームはスマホアプリ風UIを採用し、探索やミニゲームを通じて物語を進行させる設計で、没入感の高い対話体験が可能だ。再プレイでは新たな分岐や情報が解放され、AIの真意に迫る要素も備わる。
ディレクターの松本雅教氏は、現実世界におけるAIの進化を踏まえ、「近い未来」に訪れる可能性のあるAIとの関係をテーマに制作したと述べた。

タイトルの「Ai.lien」は、フランス語の“Lien（絆）”と英語の“Alien（異物）”を掛け合わせ、愛と狂気の狭間を表現している。日常の恋愛体験が徐々にメタホラーへ変化する構造により、ユーザーは従来の恋愛アドベンチャーとは異なる心理的緊張感を味わうことになる。

ゲーミンキャットは、国内外で累計数百万ダウンロードを誇るカジュアルゲーム開発実績を持つ。同社は自社開発に加え、国内外パートナーと共同でプロジェクトを展開し、グローバル市場向けにも多彩なコンテンツ配信を進めている。

AI恋愛ホラーの普及がもたらす新たな体験とリスク

『ERROR:Ai.lien』の登場は、AIとユーザーのインタラクションが深まることで、ゲーム体験が従来の視覚・操作主体から心理的没入へと進化する可能性を示している。
リアルな会話や選択による物語分岐は、プレイヤーに強い感情的影響を与え、ホラー体験の新しい形を提示すると言える。
AIの進化をゲームのテーマに落とし込むことで、没入型コンテンツの価値を高める効果が期待できるだろう。

一方で、AI恋愛体験は心理的負荷や依存性のリスクを伴う可能性もある。
没入感が高いほど、現実との境界認識が揺らぎやすくなり、特に若年層や感受性の高いユーザーには注意が必要だろう。

今後は、AI恋愛ホラーが国内外でどの程度受容されるかが注目される。
技術進化と社会的受容度次第では、個人向け心理体験コンテンツや、AI倫理議論の触媒としての役割も担う可能性がある。業界にとっても、新たな市場創出や技術応用の先駆例となり得るだろう。

株式会社ゲーミンキャット プレスリリース

関連記事：

AIキャラとの恋愛が新常態になるか　20〜30代男性の間で「アリ派」87.4％の時代

あわせて読みたい

AIキャラとの恋愛が新常態になるか　20〜30代男性の間で「アリ派」87.4％の時代 2025年6月11日、AIチャットアプリ「オズチャット -Oz Chat-」を運営するTrippy社が、日本国内のユーザー12万人を対象に「AIキャラとの恋愛」に関する意識調査を実施した...