オープンAI、安価な「ChatGPT Go」をインドで1年間無料提供 新規・既存ユーザーに限定キャンペーン

2025年11月4日、米オープンAIはインド国内のユーザーを対象に、生成AIサービス「ChatGPT Go」を1年間無料で利用できるプロモーションを開始した。
新規登録者および既存のChatGPT Go利用者を含むキャンペーンで、Google PlayおよびWeb版から即日利用可能となっている。
インド国内ユーザー限定で12か月間の無料利用が可能に
「ChatGPT Go」は、ChatGPTの人気機能を手頃な価格で提供する、新しい低価格サブスクリプションプランだ。
GPT-5や画像生成を無料プランよりも多く使うことができるもので、現在は限られた国で提供されている。
今回のキャンペーンは、インドにおける期間限定施策である。
対象となるのは、新規登録者、無料プラン利用者、WebまたはGoogle Playストア経由の既存のChatGPT Go契約者で、いずれもアカウントの所在地がインドである必要がある。
利用登録時にはクレジットカードまたはUPI(※)による支払い方法を設定するが、12か月間は料金が発生しない。
既存のChatGPT Go契約者には、自動的に請求日を12か月後へ延長する仕組みが適用されるため、別途手続きを行う必要はない。
一方、Apple App Store経由の契約者はシステム上の制約により自動適用が行えないため、契約終了後に再登録する必要があると案内されている。
プロモーションは11月4日から開始され、期間は明示されていないが、オープンAIは「予告なく終了する場合がある」としており、早期の登録を促している。
また、一部のAndroidおよびWeb利用者で課金処理が誤って発生する不具合も報告されているが、同社は返金対応を行うと発表した。
※UPI:Unified Payments Interface。インド政府が推進する即時決済システムで、銀行口座間送金をスマートフォンアプリから行える。
新興市場のAI普及を加速 競合との差別化戦略か
オープンAIによる長期無料提供は、生成AIの新興市場開拓に向けた戦略的措置とみられる。インドに英語話者人口が多く、生成AIの利用ポテンシャルが高いことも、本施策実施の背景の一つだと考えられる。
一方で、長期無料化による収益機会の先送りや不正利用にはリスクが伴いそうだ。
特に、VPNを用いた地域偽装には警戒が必要だろう。
オープンAIはインドを発展性のある市場として見ている可能性が高い。
AIの社会実装を進める上で、現地での利用実績や支払い行動データの蓄積が、今後のグローバル戦略に資するだろう。
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