リップル社の「Ripple Payments」と「RLUSD」、国際NPOが人道支援実証に活用

2025年10月30日、米リップル社は、国際決済ソリューション「Ripple Payments」と米ドル建てステーブルコイン「リップルUSD」が、複数の非営利団体による人道支援・開発分野の実証プロジェクトで活用されていると発表した。
Ripple PaymentsとRLUSD、国際NPO4団体で実証導入
リップル社によれば、「Ripple Payments」と「RLUSD」は、ワールド・セントラル・キッチン、ウォータードットオルグ、ギブダイレクトリー、マーシー・コープスで活用が進められている。
これらは食料支援、安全な水の提供、現金給付、経済機会支援などを行う国際的な非営利団体だ。
ワールド・セントラル・キッチンでは、銀行インフラが整備されていない被災地などで、地元レストランへの支払いを即時化する実証実験を開始している。
Ripple PaymentsとRLUSDの導入により、資金配分の迅速化と透明化を実現している。
またウォータードットオルグは、ブラジル、メキシコ、ペルーでの送金実証を経て、ラテンアメリカ全域の取引をRipple Paymentsに移行する計画を進行中だ。
さらにアフリカ・アジア地域への拡大も検討されている。
一方、ケニアではマーシー・コープスの投資部門「Mercy Corps Ventures」が、RLUSDを活用した複数の実証を実施中だ。
ギブダイレクトリーも、極度の貧困層への直接現金給付でRLUSDの利用を検討している。
リップル社と各団体は、RLUSDを活用したパラメトリック保険(※)や、災害発生前の予防的給付モデルの検証も進めている。
Ripple Paymentsは、ブロックチェーン基盤の国際決済ソリューションで、非営利団体は暗号資産を直接管理することなく、24時間365日、数秒で国際送金を実行できる。
RLUSDはニューヨーク州金融サービス局の認可を受けた米ドル連動型ステーブルコインで、XRPレジャーとイーサリアムの双方で発行されている。
※パラメトリック保険:損害額の査定を行わず、降雨量や地震規模などあらかじめ定めた指標が条件を満たした際に自動的に保険金を支払う仕組み。
国際送金の即時性と透明性、支援活動の新たな基盤に
Ripple PaymentsとRLUSDの導入は、従来の銀行経由では時間とコストを要した国際送金に変革をもたらす可能性がある。
ブロックチェーンの即時決済性と追跡可能性により、寄付金や補助金の流れを可視化でき、資金が現場に届くまでの時間を短縮できる点が最大の利点といえる。
特に、災害支援や緊急食料供給など「即応性」が求められる活動では効果が大きいだろう。
一方で、非営利団体の多くは寄付金に依存しているため、新たなデジタル通貨の運用体制を整えるための学習コストや為替リスク、システム普及コストは課題となるかもしれない。
また、法規制の面にも注意が必要だろう。
とは言え、今回の実証を通じてブロックチェーン決済が社会的インフラとして信頼を得れば、国際開発援助の標準モデルへと発展する可能性もある。
リップル社にとっても、RLUSDは公共・民間の両領域で利用拡大するための足掛かりとなるかもしれない。
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