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ソラナ創設者ヤコベンコ氏、L2の分散性と安全性に異議を唱える

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2025年10月27日、ソラナ(Solana)の共同創設者アナトリー・ヤコベンコ氏が、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ネットワークの分散性と安全性について批判的な見解を示した。
X(旧Twitter)上での発言を契機に、開発者や関係者を巻き込んだ議論が活発化している。

ヤコベンコ氏、L2の「セキュリティ継承論」を否定 構造的集中化を指摘

ヤコベンコ氏は、L2がイーサリアムのセキュリティを「自動的に継承する」という一般的な認識に異議を示した。

L2とは、ブロックチェーンの処理速度や手数料を改善するため、L1(基盤層)の上に構築された補助的ネットワークを指す。
独自実装が多く、セキュリティ継承の仕組みや分散度合いはプロジェクトごとに異なる。

ヤコベンコ氏はL2は独自コードによって動作しており、バグや攻撃リスクがL1(レイヤー1)とは独立して存在するため、実際には同等の安全性を保証できないと主張した。

さらに同氏は、L2の資産管理がマルチシグ(複数署名)によって少数の管理者に依存している点を問題視。
管理権限が集中している以上、分散化されたシステムとは言えないと批判した。

具体例として、ソラナ上のブリッジ「ワームホール(Wormhole)」と、コインベースが開発するL2「ベース(Base)」上のETHを比較している。
最悪のケースでは両者は同じリスク構造にあると述べ、L2資産もブリッジ資産と同様に管理者リスクを抱えていると警鐘を鳴らした。

これに対し、イーサリアム側の法務専門家ガブリエル・シャピロ氏は、マルチシグ構造は単なる中央集権ではなく、法的責任やDAO(分散型自律組織)ガバナンスと組み合わされていると反論。
分散性を技術面だけでなく、社会的・制度的な面からも捉えるべきだと主張した。

分散性をめぐる二つの立場 技術的理想か制度的現実か

今回の議論は、ブロックチェーンにおける「分散性」の定義そのものを再考させるものとなった。
ヤコベンコ氏が重視するのは、権限の集中を排除する「構造的分散性」である。すなわち、ネットワークの安全性は権限分散とコード監査によって担保されるという立場だ。

一方で、シャピロ氏らイーサリアム陣営は、ガバナンスや法的責任を組み込む「社会的分散性」を支持する。
完全な無権限構造は現実的ではなく、透明な統治構造こそが信頼性をもたらすという考え方だ。

L2エコシステムの発展は、スケーラビリティ向上という明確なメリットをもたらしてきたが、その一方で、複雑化する実装や管理者構造が新たなリスクを生むのかもしれない。
今後、分散性の評価基準は「どこまでを技術的に、どこからを社会的に管理するか」という線引きの問題に移行するとみられる。

今後、イーサリアムのL2群が安全性と透明性を両立できるかは、単なる技術競争ではなく、制度設計を含む包括的な信頼構築のための試金石になるだろう。

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