さくらインターネット、「さくらのクラウド」に24時間365日対応のプレミアムサポート開始

2025年10月27日、さくらインターネットはパブリッククラウド「さくらのクラウド」において、有償オプションの新プラン「プレミアムサポート」を導入すると発表した。
提供開始は11月10日を予定しており、国内企業向けにクラウド運用の安心感を高める狙いだ。
国内専門スタッフが対応する24時間プレミアムサポート
本サービスは障害やトラブルへの迅速な対応を通じ、事業継続性とサービス品質の向上を支援することを目的としている。
サポートは日本国内の専門スタッフが対応し、高度な技術力と豊富な経験をもとに、利用者の状況に合わせた柔軟かつ丁寧な対応を行う。
サポート内容は仕様案内やコントロールパネル操作案内、障害確認などで、初回応答時間は仕様・操作関連で8時間以内、障害対応は2時間以内を目標としている。
専任担当者による定期的な利用状況の把握や情報提供も計画しており、2026年にはより密接なコミュニケーションを実現する体制が整う見通しである。
料金体系はクラウド利用料に応じた階段式で、月額33,000円(税込)から利用できる。年2回見直しにより予算計画への反映も容易だ。
既存の無料サポートとの比較では、受付時間や応答スピード、電話対応の有無などで差別化され、常時利用者をサポートする体制を強化している。
横田執行役員は、「日本語でのわかりやすいドキュメント提供や、日本の文化・商習慣を踏まえた対応など、国産クラウドならではのサポート体制を実現しています」と述べ、規模や業種を問わず安心して利用できるサービスを展開していくとした。
24時間サポート導入の波及効果と企業運用の安定性
プレミアムサポートの導入は、クラウド事業者としての競争力を高めるだけでなく、企業側の運用効率にも直接的な影響を与える可能性がある。
障害時の迅速な対応により、業務停止時間の短縮や顧客サービスの維持が可能になり、事業継続計画(BCP)にも寄与すると考えられる。
メリットとしては、国内スタッフによる日本語対応が挙げられ、時差や言語の壁を意識せずトラブル解決が進む点も大きい。特に夜間や休日にサービスを提供する事業者にとっては、運用リスクを大幅に低減できるとみられる。
一方、料金が従来の無料サポートより高額であるため、コスト面での負担増は避けられない。利用規模や業種によっては、サポート導入の費用対効果を慎重に見極める必要がある。
将来的には、データ活用やAI連携による予兆検知などの機能が追加されれば、運用支援の高度化や顧客体験の向上も期待できる。
単なる障害対応にとどまらず、クラウド事業者と利用者双方の安定運用を支える新たな基盤として注目されるだろう。
関連記事:
富士通、共有GPUと専用データ領域で生成AIを安全活用 コストとセキュリティを両立した新クラウドサービス

さくらインターネットの新サービス「さくらのAI Engine」を解説












