シャープ、対話AIキャラクター「ポケとも」を11月21日発売 ミーアキャット型AIが登場

2025年10月27日、シャープが新たな対話AIキャラクター「ポケとも」を11月21日に発売すると発表した。ミーアキャットをモチーフにしたロボットと専用アプリの連携により、ユーザーとの会話を学習して“心のパートナー”として成長する仕組みを採用している。
会話で関係が深まるAI「ポケとも」 ロボットとアプリ連携で登場
シャープが発売する「ポケとも」は、AIと感情表現を融合させた手のひらサイズの対話キャラクターである。
身長約117mm、体重約194gのミーアキャットをモチーフにしたコンパクトボディには、虹色に光るお腹のランプが備えられており、ユーザーの言葉や状況に応じて反応する。
最大の特徴は、ロボット単体ではなくスマートフォンアプリと連携して成長する点にある。会話履歴や感情データを記憶し、前回の会話内容を踏まえて応答することで、より自然で“関係性のある会話”を実現するという。
AI学習によりユーザーを理解することで、励ましたり共感したりと、まるでパートナーのように育つという。
本体は独自OSを搭載しており、Snapdragon 662(※)プロセッサやカメラ、音声認識機能などを備える。Wi-FiとBluetooth接続にも対応しており、専用の卓上充電ホルダー(別売)も同時発売される。
価格はオープン(税込39,600円)で、アプリの利用料金は月額495円と990円の2プランが選べる。加えて、修理料金を割引するケアプランも用意されている。
販売は「COCORO STORE」をはじめ、家電量販店やオンラインショップで行われる。
また、発売に合わせて、シャープは11月21日に「ポケとも誕生祭」を開催し、翌日からは渋谷で期間限定の「ポケともカフェ」をオープンする。来場者はSNS投稿でノベルティを受け取れる。
※Snapdragon 662:米Qualcomm社製のモバイル向けプロセッサ。AI処理や画像認識に強みを持つ。
AIキャラ市場の新潮流へ “癒やしと学習”の両立が鍵か
「ポケとも」は、AI活用における新たな試みの製品だと言える。
対話を通じてユーザーを理解し、関係を築くという方向性は、生成AIの進化とともに広がる「パーソナルAI」市場の最新トレンドを体現したものだと考えられる。
シャープが長年培ってきたハードウェア技術に、AIによるソフト的な「心の理解」を融合させた点は、同社の新たなブランド戦略としても評価できる。
一方で、継続的な月額課金モデルや個人データの扱いには懸念が残る。AIがユーザーの発話や感情を学習するという構造上、プライバシー保護を徹底し、信頼性を担保する必要があるだろう。
感情表現を重視するコンパニオンロボットは、孤独感の軽減やメンタルケア領域への応用も期待できるため、今後は医療・福祉領域や高齢者支援の現場に派生していくシナリオも考えられる。
同様の製品が各社から登場することが予想される中では、シャープがどこまで「人に寄り添うAI」の信頼モデルを築けるかが問われることになるだろう。
シャープの「ポケとも」は、AIを「ツール」から「パートナー」へと進化させる挑戦の第一歩となりそうだ。
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