ストラテジーがビットコインを追加購入 総保有数64万250BTCに拡大

2025年10月13日、米上場企業ストラテジー(Strategy)がビットコイン(BTC)の追加購入を発表した。
同社は10月6日から12日にかけて220BTCを取得し、総保有数が約64万250BTCとなった。取得総額は約473.8億ドル(約7.03兆円)に達する。
ストラテジー、1週間で220BTCを追加購入
ビットコインを企業資産として積極的に保有する米ストラテジーは、10月6日から12日にかけて220BTCを新たに取得した。
購入額は約2,720万ドル(約40.2億円)で、手数料と経費を含む1BTCあたりの取得額は約12万3,561ドル(約1,826万円)とされる。
これにより、同社が保有するビットコインの総数は64万250BTCに達し、取得総額は約473.8億ドル(約7.03兆円)となった。
平均取得単価は1BTCあたり約7万4,000ドル(約1,093万円)である。
同社は2020年以降、ビットコインを「長期的価値の保存資産」と位置づけて段階的に購入を続けており、今回の買い増しもその一環だ。
10月14日16時時点のビットコイン価格は約11万2,070ドル(約1,656万円)で、含み益は依然として拡大している。
ビットコイントレジャリーズ(※)の最新データによれば、ストラテジーは上場企業で世界最大のBTC保有者であり、2位のマラホールディングス(53,250BTC)、3位のトゥエンティワンキャピタル(43,514BTC)を大きく引き離している。
※ビットコイントレジャリーズ:上場企業や政府、投資ファンドなどによるビットコイン保有状況を集計・公開するデータベース。市場シェアや保有ランキングを確認できる。
企業によるBTC保有拡大が続く 市場への影響は
今回の追加購入は、ビットコインを企業財務に組み込む動きが依然として続いていることを示している。
特に、インフレヘッジやデジタル資産の価値保存機能を重視する企業にとって、BTCは代替的な準備資産としての位置づけを強めている。
一方で、こうした集中保有が市場流動性や価格変動に与える影響も無視できない。
ストラテジーのような大口投資家が購入を継続することで、需給バランスの偏りが一時的な価格上昇圧力を生む可能性がある。
また、機関投資家による参入が進む中、ビットコインの「準国際準備資産」としての位置づけが強まる一方で、規制当局の監視も厳格化する動きが見られる。
米国では証券取引委員会(SEC)が企業財務への暗号資産利用に関する開示要件を強化しており、こうした規制環境が今後の企業投資戦略に影響を及ぼす可能性がある。
それでも、ストラテジーの戦略は明確だ。市場の短期的なボラティリティよりも、長期的なデジタル資産の信頼性向上を重視しているとみられる。
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