Binance Japan、暗号資産投資の意識調査を公表 国内ユーザーの7割が長期保有派に

2025年10月2日、Binance Japan株式会社は、暗号資産投資に関するユーザー調査結果を公表した。
調査では、日本の投資家の約7割が「長期保有」を志向しており、グローバル平均を大きく上回る結果となった。
日本の暗号資産投資家、収益性と長期保有を重視する傾向鮮明に
世界最大級のブロックチェーン・エコシステムを運営するBinanceの日本法人であるBinance Japanは、自社ユーザー1,076名を対象に暗号資産投資に関する意識調査を実施した。
調査結果によると、日本の投資家は「高い収益性(24.3%)」を投資理由の筆頭に挙げ、次いで「資産ポートフォリオの分散」(20.7%)、「新興技術への関心」(13.6%)が続いた。
これは、同時期に実施されたグローバル調査の「収益性重視(15.8%)」を大きく上回り、日本投資家のROI志向の高さを裏付けている。
さらに、投資スタイルでは「長期保有(HODL)」が67.1%と圧倒的多数を占め、グローバル平均の50.6%を大きく超えた。
短期トレードを選ぶ層は11.2%にとどまり、日本市場では安定的な資産形成を志向するHODL文化が根付いていることが示された。
HODLは市場変動に左右されず資産を保持し続けるスタイルであり、日本では将来の成長性を重視する投資姿勢が鮮明に表れている。
また、人気銘柄では「1位:XRP、2位:ETH、3位:SOL」となり、グローバルの「1位:ETH、2位:BNB、3位:SOL」とは異なる結果を示した。
特にXRP人気の高さは国内市場の特徴といえる。
Binanceを選ぶ理由としては「銘柄の豊富さ」(603票)が最多で、「ブランドの評判」(365票)、「低手数料」(357票)が続いた。
長期保有志向が示す成熟度 日本市場の独自性と今後の課題
今回の調査結果は、日本の暗号資産市場が短期的な投機から長期的な資産形成へと移行している兆しを示している。
投資家の多くが安定性と成長性を重視しており、暗号資産を単なる価格変動の対象ではなく、長期的なポートフォリオの一部として位置づけている点が特徴的だ。
この動きは、暗号資産の社会的信頼性を高める一方で、投資リテラシーの成熟を促す要因にもなり得る。
長期保有の拡大は市場のボラティリティを緩和し、安定的な成長基盤の形成に寄与する可能性がある。
一方で、保有期間が長くなることで市場流動性が低下しやすく、価格変動への対応が遅れるリスクも残る。
また、XRP人気に象徴されるように、日本では独自の投資文化が形成されつつある。
これは規制環境の明確化や取扱銘柄の増加による安心感の高まりも背景にあるとみられる。
今後、投資家の長期志向を支える制度整備や情報開示の充実が、市場の持続的発展に向けた鍵となるだろう。











