ぷらっとホームと日立、NFT×生体認証のWeb3体験 秋田で初回の実証実験へ

2025年10月2日、ぷらっとホームと日立製作所は、NFTと生体認証を連携させた新たなWeb3体験の実証を開始した。
第一弾として秋田県で開催される「大曲の花火 -秋の章-」で入場管理の有効性を検証し、デバイスに依存しないシームレスな参加体験の実現を目指す。
NFT×生体認証で新経済圏構築へ ぷらっとホームと日立が実証開始
ぷらっとホーム株式会社と株式会社日立製作所は、安心・安全なWeb3経済圏の構築に向け、NFT技術と生体認証技術を統合した実証実験を開始した。
ぷらっとホームの「ThingsToken(※1)」と、日立の分散型ID管理技術「BioSSI技術(※2)」を連携し、スマートフォンやPCを介さずにWeb3空間へアクセスできる仕組みを検証する。
実証の第一弾は、10月4日に秋田県で開催される「大曲の花火 -秋の章-」で行われる。
参加者の顔情報をもとに生成された公開鍵と、NFT化された入場チケットをWeb3上で紐づけ、入場時の顔認証によって本人確認と入場権利の照合を行う。
これにより、紙のチケット紛失や不正転売を防止し、本人確認と所有権の確実な管理を両立させる。
また両社は、今回の技術連携を起点として、新たなWeb3経済圏「ThingsDAO(※3)」の形成を見据える。
地域イベントのみならず、クーポンや宿泊資格、物流やサプライチェーン分野などへの展開を検討しており、NFTと生体認証を融合した本人確認・権利証明モデルを社会実装へと発展させる狙いだ。
(※1)ThingsToken:現実世界のモノや権利をNFT化し、ブロックチェーン上で管理するぷらっとホームの独自技術。
(※2)BioSSI技術:日立の分散型ID管理技術。生体認証を鍵として情報を安全にやり取りする仕組み。
(※3)ThingsDAO:生体認証とNFT技術を組み合わせ、個人の権利や資産を自己主権的に管理するWeb3経済圏構想。
生体認証で広がるWeb3の可能性 利便性と信頼性の両立へ
今回の連携は、Web3利用体験の新たな形を提示している。
デバイスを必要としない生体認証によるアクセスにより、高齢者や子どもなどデジタル機器の操作に不慣れな層でも、イベントに容易に参加できるようになる可能性がある。
入場券のNFT化と本人確認を一体化させることで、利便性と安全性を両立した新たな参加モデルが実現するだろう。
さらに、顔認証を鍵として複数の権利情報を自己主権的に管理できる仕組みは、デジタル社会におけるプライバシー保護や取引の透明性向上にも寄与し得る。
物流や製品トレーサビリティへの応用も想定されており、製品の生産地や輸送経路をブロックチェーン上で改ざん不能な形で記録できることから、ブランド保護やサプライチェーンの信頼性向上にもつながるかもしれない。
ぷらっとホームと日立は、こうした仕組みを通じて、多様なユーザーが安全かつ快適に参加できるWeb3社会の実現を目指すことが予測される。











