「キャプテン翼-RIVALS-」Polygon/Oasys版サービス終了へ NFT閲覧も停止に

2025年9月26日、ブロックチェーンゲーム「キャプテン翼-RIVALS- Polygon/Oasys」が11月28日15時(日本時間)をもってサービスを終了すると発表された。約3年の運営に幕を下ろすことになる。
「キャプテン翼」IP活用のブロックチェーンゲームが終了
「キャプテン翼-RIVALS- Polygon/Oasys」は、サッカー漫画「キャプテン翼」の知的財産を活用したブロックチェーンゲーム(※)である。
プロジェクト公開から約3年が経過したが、「今後のゲームエコシステムを継続することが困難となった」との理由で、サービス終了が決定した。
発表によると、今後段階的に機能停止が行われる予定だ。
10月27日8時59分には入金、GEM購入、RIVALSモード、PvPモード、ARENA PvPモード、マーケットプレイスといった主要機能が閉じられる。
続いて11月17日15時にはアリーナ(スペシャルマッチ)が終了し、最終的に11月28日15時にアプリおよび公式サイトが完全にクローズされる予定だ。
さらに、サービス終了後はNFT閲覧機能も利用できなくなると明示されている。
なお、同ゲームはLINEの「Mini Dapp」版やTelegramのミニアプリ版でも展開されているが、これらのサービスがどうなるのかについては、現時点で発表されていない。
※ブロックチェーンゲーム:NFTやトークンを利用し、プレイヤーがゲーム内資産を所有・取引できる仕組みを持つゲームの総称。従来型ゲームと異なり、資産がブロックチェーン上で管理されるのが特徴。
IPゲームの行方とWeb3領域への影響
「キャプテン翼-RIVALS-」の終了は、Web3領域におけるIP活用型ゲームの光と影を如実に示している。
人気漫画の強力な知的財産を活用することで、リリース当初から話題性と一定のユーザー集客を実現できたことはメリットだろう。
また、NFTやトークンを用いた資産性の付与は、従来型ゲームとの差別化要素として注目を集めたと思われる。
一方で、デメリットは持続性の欠如だろう。
ユーザー数や取引量が安定しなければ、ゲーム内経済圏は維持できない。今回のサービス終了は、IPの魅力だけでは長期的なプレイ動機を確保できず、経済的基盤の脆弱さが露呈した結果だとも考えられる。
また、サービス終了に伴いNFT閲覧機能が失われる点は、多くのプレイヤーにとって不便だと言える。Web3が掲げた「所有の価値」は、サービスが終了することで皮肉にも制限を受ける結果となった。
とはいえ今回の終了発表が、Web3ゲーム市場の衰退を意味するわけではない。
むしろ事例の蓄積が、次の発展につながる可能性は高いと考えられる。
今後は、より高度なプレイ体験や経済性の設計が求められることとなるだろう。
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