ANAPが約1億円でBTC追加購入 総保有は1,053BTC超に拡大

2025年9月17日、東証スタンダード上場のANAPホールディングスは、子会社ANAPライトニングキャピタルを通じてビットコイン(BTC)を追加取得したと発表した。
取得額は約1億円で、同社の総保有数は1,053BTCを突破した。
ANAP、6.4BTCを約1億円で取得し総額156億円超に
発表によると、ANAPホールディングスの子会社であるANAPライトニングキャピタルは9月16日付で6.4074BTCを取得した。取得総額は1億931万1,706円で、これにより同社の保有残高は1,053.9720BTCとなった。
総投資額は156億4,306万6,059円に達し、平均取得単価は1BTCあたり1,484万2,012円と算出される。
16日時点の評価損益は21億8,792万9,771円のプラスである。直近のビットコイン価格動向を踏まえると、同社は中長期的な資産価値の上昇を期待しているとみられる。
ANAPはすでに8月に借入限度額を従来の50億円から110億円へ増額しており、資金調達面での布石が今回の追加取得に結びついた可能性が高い。
さらにANAPは同日、ビットコインに特化した国際カンファレンス「BITCOIN JAPAN 2025」を主催すると発表している。11月24日に東京ステーションホテルで開催されるという。
ANAPは今年4月に持株会社体制へ移行し、社名を「株式会社ANAP」から「株式会社ANAPホールディングス」に変更した。アパレル事業を新設会社「株式会社ANAP」へ承継すると同時に、美容サロンや投資関連の子会社を設立した。
代表の川合林太郎氏は、ビットコイン関連会社への投資や「Tokyo Bitcoin Base(TBB)」運営にも関与している。
ビットコイン戦略強化 事業多角化と市場リスクの両面
ANAPのビットコイン追加購入は、同社が非アパレル領域での収益基盤を強化する一環といえる。アパレル依存から脱却し、ビットコイン保有量が1,000BTCを超えたことで、同社は単なる投資家ではなく、国内でも有数の暗号資産保有企業として存在感を示すことになった。
また「BITCOIN JAPAN 2025」の主催は、ブランド価値を金融・暗号資産領域へ拡張する試みとして評価されるだろう。
一方で、ビットコイン市場は依然として価格変動が激しい。
短期的な下落局面が訪れれば評価損の拡大リスクは避けられない。さらに、規制強化の動きが国内外で進む可能性もあり、事業多角化の一環としての投資が今後どのような成果を生むかは不透明だ。
今後の株主評価は、アパレル事業とのバランスをどのように保ち、暗号資産戦略をどれだけ安定的に収益化できるかに左右されると考えられる。
最終的に、ANAPが「アパレル企業の枠を超えた総合企業」へ進化するのか、それとも投資リスクに翻弄されるのか、その行方は市場動向と経営判断次第だろう。
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