バンダイとBANDAI SPIRITS、登録商標を使った生成AI画像に注意喚起

2025年9月16日、バンダイおよびBANDAI SPIRITSは、SNS上で同社の登録商標を含む生成AI画像が拡散していることを受け、公式に注意喚起を行った。
フィギュアやロゴを含む画像が実在の商品と誤解される事例が確認されている。
SNSで拡散する生成AI画像に公式声明
バンダイとBANDAI SPIRITSは16日、登録商標が含まれた生成AI画像の投稿について公式サイトで注意喚起を発表した。
近年、SNS上で両社のコーポレートシンボルやブランドロゴを表示したフィギュア画像などが生成され、実際の商品であるかのように投稿される事例が確認されているという。
両社は、これらの画像が自社製品ではないと明言し、誤認につながる投稿を控えるよう呼びかけた。
また、生成された画像が著作権侵害など違法性を疑われる場合があることにも触れ、利用者に対して法的リスクを認識するよう促している。
企業ブランドと生成AIの共存に課題
今回の発表は、生成AIが広く普及するなかで企業ブランドとユーザー表現の境界が問われる典型例であり、同時にブランド保護の一環として行われた注意喚起だといえる。
ユーザーにとっては自由な創作活動の一環としてAI画像をSNSに投稿している可能性があるが、商標や著作権の保護を担う企業にとっては看過できない問題だ。
今後、他の大手玩具メーカーやエンタメ企業も同様の対応を迫られる可能性が高い。
メリットとしては、企業が早期に明確な方針を示すことで誤解や不正利用を防ぎ、ブランド価値を守る効果がある。
一方で、規制が厳格化すれば、ユーザーによる二次創作やファン活動との摩擦が強まる懸念もある。
生成AIを巡る企業とユーザーの関係は、今後の利用規範や法整備の方向性に左右されるだろう。
今回のケースは、商標や著作権の取り扱いに関して社会的な議論を加速させる契機になると考えられる。