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    仏AI新興ミストラルにASMLが出資 欧州勢、米国依存脱却へ攻勢

    2025年9月9日、フランスの人工知能(AI)新興企業ミストラルAIは、オランダ半導体装置大手ASMLを筆頭株主とする形で17億ユーロ(約3千億円)の資金調達を実施したと発表した。米国一強のAI市場に対抗し、欧州企業連合による巻き返しを狙う動きが鮮明となった。

    目次

    ASMLが筆頭株主に ミストラルの評価額は2兆円規模へ

    フランス発のAIユニコーン企業ミストラルAIは今回、ASMLを中心に米エヌビディアを含む複数企業から出資を受け、調達額は17億ユーロに達した。
    これにより同社の評価額は117億ユーロ(約2兆円)と算定され、欧州最大級のAI企業としての地位を固めつつある。

    ASMLが筆頭株主に就いた意義は大きい。
    同社は半導体露光装置(※)で世界シェアの大半を握り、AI開発の基盤となる最先端チップ供給の要を担う存在だ。AI分野では米国勢が圧倒的優位を維持してきたが、欧州が自前のハードウェア・ソフトウェア両面での主導権確保に踏み出した格好となる。

    ミストラルは2023年に創業し、オープンソース型の大規模言語モデル(LLM)と生成AIの研究開発を進めてきた。すでに欧州の公共機関や大手企業と連携し、独自の技術スタックを築き上げている。
    ミストラルのアーサー・メンシュCEOは「多くの企業が米国のテクノロジーに完全に依存しない戦略の必要性に気づいている」と強調し、欧州発のAI基盤を確立する姿勢を示している。

    ※半導体露光装置:シリコンウエハー上に微細な回路を形成するための製造装置。EUV(極端紫外線)技術を持つASMLが世界的に独占的地位を確立している。

    欧州主導のAI構図形成へ 依存脱却と競争激化の可能性

    ASMLによる出資は、欧州が米国依存から脱却するための布石と捉えられる。
    半導体供給の安定性とAIモデル開発を一体化できれば、域内での技術自立性が一層高まるだろう。

    一方で、欧州勢が米国大手と正面から競合するには課題も多い。
    オープンソース戦略は開発スピードを加速させる一方、収益化の難しさや知財管理のリスクを伴うだろう。また、エヌビディアが出資に参加した事実は、米国企業が依然としてAIの供給網を握っている現実を示していると考えられる。

    今後は、欧州連合(EU)が推進する規制枠組み「AI法」との整合性も鍵を握る可能性がある。厳格な規制は信頼性を高める一方で、スタートアップの成長を制約する可能性も否めない。欧州がどこまで独自のエコシステムを形成し、米国や中国と対等な競争環境を築けるか、引き続き注目したい。

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