米国初のドージコインETF、今週上場の可能性 ミームコイン投資商品が拡大局面

2025年9月4日、米レックス・シェアーズとオスプレー・ファンドはドージコイン現物ETF「DOJE」の目論見書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。
米国で初めてドージコインに直接投資できるETFの実現が目前に迫っている。
レックスとオスプレーが「DOJE」提出、初のDOGE現物ETFへ
米資産運用会社レックス・シェアーズとオスプレー・ファンドは9月4日、米証券取引委員会に「DOJE(The REX-Osprey™ DOGE ETF)」の目論見書を提出した。
現物型としては米国初となるドージコインETFであり、早ければ今週にも上場する可能性がある。
ブルームバーグのETF専門家エリック・バルチュナスは5日、「来週のローンチが濃厚」と分析している。
目論見書にはドージコイン以外にも、XRPやBONK、トランプ関連トークンを対象としたETF構想が含まれており、今後ミームコインを中心とする投資商品の裾野が広がる可能性が高い。
今回のETFはケイマン諸島に設立された子会社を通じてドージコインに投資する仕組みで、米国規制下における運用上の柔軟性を確保している点も特徴だ。
レックスとオスプレーはすでにソラナ・ステーキングETFを市場に投入しており、アルトコイン領域の現物ETF(※)で実績を積んできた。
※現物ETF:対象資産を実際に保有して運用する上場投資信託。ビットコインやイーサリアムETFと同様、価格連動性が高く透明性が確保されやすいが、市場リスクは直接投資と同様に存在する。
機関投資家参入でDOGE市場拡大も、リスク懸念残る
今回の動きにより、ドージコインはイーサリアムやソラナに続く新たな投資対象として、機関投資家のポートフォリオに加わる契機となる可能性がある。
従来、ドージコイン投資は取引所での直接購入に限られていたが、ETFを通じて証券口座から簡易にアクセスできるようになれば、機関投資家やリテール投資家は参加しやすくなるだろう。特に機関投資家にとって、規制上の透明性が高まることは、流動性の拡大に直結すると考えられる。
アルトコインの現物ETF市場が拡大する中で、ドージコインの存在感は一段と高まると予想できる。
一方で、ドージコインは元来インターネットのジョークから生まれた通貨であるため、価格変動の大きさや市場の投機性が強い。ETFを通じた資金流入が急増すれば、短期的に市場が過熱するリスクも否定できない。
加えて、規制当局が今後どのようにミームコインETFを位置づけるかは依然として不透明であり、承認が進んだとしても安定的な市場形成には時間を要するだろう。
総じて、投資家にとっては新たな選択肢が加わることで分散投資の幅が広がる一方、価格変動リスクをいかに制御するかが問われる局面に入ったと言える。