ソラナ基盤Collector Cryptのトークン化ポケモンカードNFT 数日で10倍高騰

2025年9月4日、暗号資産運用企業Bitwiseのアナリスト、ダニー・ネルソン氏は、ソラナ基盤のトークン化ポケモンカード市場「Collector Crypt」が急拡大していると指摘した。
独自トークンCARDSはローンチから数日で10倍高騰し、関連サービスの需要も急増している。
CARDSが急騰 Collector Cryptに世界的関心
トークン化ポケモンカード市場「Collector Crypt」は、8月末に独自ユーティリティトークンCARDSを発行し、数日で価格が10倍に跳ね上がった。
背景には、収益の一部がトークン買い戻しに充当されるとの期待感があるとされる。
さらに、Collector Crypt内で提供される「ガチャ」形式のサービスも急速に普及している。
ガチャは日本のカプセルトイの仕組みに近く、ランダムにカードを引き当てるシステムだ。
直近1週間で1,660万ドル(約24億円)の取引を記録しており、引いたカードを80〜85%の価格で即時買い戻す機能が取引を促進している。
同プラットフォームは、物理的なポケモンカードを裏付けとし、その所有権をNFTで取引する二次市場を形成している。
任天堂や株式会社ポケモンが関与しているわけではないが、ソラナ基盤において先行的な存在として注目されているようだ。
Collector Cryptは6日に収益モデルを説明した。
卸売業者やeBayから市場価格の85~90%でカードを大量購入し、プラットフォームでは市場価格100%で販売している。
この差額や手数料がトレジャリーに積み上がり、さらなるカード買い入れやトークン買い戻しに活用される。
収益循環と市場拡大 投資機会か過熱リスクか
Collector Cryptは、従来のコレクター市場に流動性と即時性を導入した点で今後も注目を集めると考えられる。
物理カードをNFTで裏付けする仕組みによって、所有権の移転や取引がグローバルかつ迅速に行えるようになったことは革新的だ。
ガチャ形式や即時買い戻し機能によって、従来の投機的魅力を拡張しつつ、参加者を引き込むという仕掛けも魅力的である。
一方で、不安要素も大きい。
まず、任天堂や株式会社ポケモンが関与していないため、知的財産の観点で持続性に不安が残る。
さらに、収益の一部をトークン買い戻しに充てる仕組みは一見投資家に有利に見えるが、持続可能性を保証するものではないと考えられる。
Collector Cryptは今後も、暗号資産市場の「話題株」として、投資家や投機的プレイヤーの関心を引き続けると予測できる。
ガチャ形式の新奇性や即時換金性は利用者を惹きつけ、当面は高い取引高を維持する可能性が高い。
ただし、任天堂など知財権者の反応が顕在化すれば、市場構造に大きな修正が迫られる局面も訪れるだろう。
とはいえ、Collector Cryptが示した仕組みは、ポケモンカードに限らずスポーツカードやアート品などにも応用可能であり、成功すればデジタル資産と実物資産を橋渡しする新たな標準形態になる可能性も秘めている。
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