グーグル、「Pixel 10」の一部仕様を先行公開 新チップとカメラ機能で性能強化か

2025年7月21日、米グーグルは次期フラッグシップスマートフォン「Pixel 10」のティザー映像を公式ストア上で公開した。
8月21日(日本時間)に予定されている新製品発表会「Made by Google」で正式発表される見通しだ。
今回の映像からは、外観やカメラ構成に関するいくつかのヒントが読み取れる。
Pixel 10のティザー映像公開 3眼カメラと新色を確認
グーグルは、自社オンラインストア上にて「Pixel 10」とみられる新スマートフォンの映像を公開した。
映像は単一アングルで構成されているものの、背面デザインやカメラ構成が確認できる。
端末はマットグレーの本体に光沢のある縁取りを施した外観で、「Pixel 9」シリーズと類似した独立型カメラアイランドを継承しているようだ。
動画からは3つのカメラレンズが確認できることから、「Pixel 10 Pro」の可能性がある。
一方で、最近のリーク情報ではベースモデルにもトリプルカメラが搭載されるという見方もある。
カラーバリエーションについては、フロスト(ライトグレー)と見られるモデルが映像で公開されたが、他にもオブシディアン(ブラック)、インディゴ(ブルー)、リモネンチェロ(黄緑)の4色展開が予定されているとされる。
また、映像からは細部の仕様までは読み取れないが、カメラ構成については前世代のPixel 9 Pro同様、5000万画素の広角、4800万画素の超広角、4800万画素の望遠が踏襲される可能性が高い。
特に望遠カメラには、マクロ撮影も可能な「テレマクロ」機能の搭載が検討されていると報じられている。
性能向上の鍵は新チップとカメラ進化 差別化要素は限定的か
Pixel 10シリーズは、外観の刷新というよりも、内部性能の強化に重きが置かれると見られている。
中でも注目されているのが、次世代の独自チップセット「Tensor G5」の搭載である。
前世代よりも処理能力と電力効率の向上が期待されており、AI処理やマルチタスク性能においても進化が見込まれている。
また、カメラ面での改良も、ユーザーにとって重要な進化要素となる。
確定はしていないものの、5倍望遠センサーにマクロ機能を追加した「テレマクロレンズ」が実装される可能性も、米Android Headlinesから報じられている。
実現すれば、遠距離からの精密なマクロ撮影が可能になり、スマートフォンカメラの実用性がさらに広がる。
ただし、外観デザインやUI面での革新性は今のところ限定的であり、わかりやすい新鮮さには欠ける。
特にライバル製品との明確な差別化が難しいスマートフォン市場においては、従来ユーザーを惹きつけるだけでなく、新規層への訴求が課題となりそうだ。
なお、日本時間の8月21日午前2時に予定されている「Made by Google」では、「Pixel 10」のほかにも、「Pixel Watch 4」や「Pixel Buds Pro」の新モデルが発表されるとみられ、エコシステム全体の刷新が予告されている。