ファーウェイ、アリババAI模倣疑惑を否定 独自性と透明性を強調

2025年7月5日、中国ファーウェイのAI研究部門は、自社の大規模言語モデル「盤古Pro」がアリババの「Qwen2.5-14B」を模倣したとの疑惑に反論した。前日4日、オープンソース団体が両モデルの異常な類似性を指摘していた。
盤古ProとQwenの類似性を巡り模倣疑惑が浮上
2025年7月4日、「オネストAGI」と名乗る団体が、ソースコード共有サービスのGitHub上に分析結果を投稿。ファーウェイの大規模言語モデル「盤古Pro MoE」と、アリババの「Qwen2.5-14B」に「異常なほどの相関性」があると主張した。
投稿によると、盤古Proはゼロから構築されたものではなく、既存モデルを再利用した「アップサイクリング」に該当し、著作権や技術倫理上の問題が懸念されると指摘された。
これに対して翌5日、ファーウェイのAI研究部門「ノアの方舟」は、盤古Proは他社モデルを基にしたものではなく、独自のアーキテクチャにより構築されたと即座に反論した。
同部門は、同モデルが自社製の半導体「Ascend(アセンド)」チップに最適化されており、技術的にも独立性が高いと主張した。
また、同社は開発過程においてオープンソースのライセンス基準を厳格に順守してきたと説明し、違法性はないとの立場を明確にした。ロイターによると、疑惑の対象となったアリババは本件についてコメントを控えている。
中国AI競争の緊張感が浮き彫りに 技術と信頼性の両立が課題
今回の模倣疑惑は、競争が激化する中国のAI業界の実情を浮き彫りにした。
ファーウェイは2021年に「盤古」シリーズを発表し、比較的早い段階で大規模言語モデル(LLM)開発に着手していたが、その後は百度やアリババに後れを取っているとの見方もあった。
その中で浮上した模倣疑惑は、同社にとって技術的信頼を左右する重大な事案である。
だが、今回の迅速な否定声明により、ファーウェイが自社技術への自信と透明性を示したことは一定の評価に値する。
特に、同社製チップ「Ascend」との連携は、米中の半導体対立下で技術的自立を目指す動きとして注目される。
他方、オープンソースコミュニティからの監視や検証が常態化する中で、企業は単なる技術力だけでなく、開発過程の倫理性や説明責任も問われるようになっている。
AIモデルの開発は、技術革新と信頼性の両立が求められるフェーズに入ったと言える。