「置き配盗難保険」が月額4.7円から登場 EC事業者向けにレスキュー損保が販売開始

2025年7月3日、レスキュー損害保険は「置き配」盗難被害を補償する法人向け保険「置き配盗難保険」の販売を開始したと発表した。対象は国内のEC事業者などで、月額4.7円からの低価格で加入可能となっている。
「軒下以外」も補償対象に EC事業者が保険契約者
レスキュー損害保険が発表した「置き配盗難保険」は、宅配業者が玄関先などに非対面で荷物を届ける「置き配」サービス中の盗難を対象に補償するもの。個人ではなく法人が保険契約者となり、サービス利用者に対して保険を付帯する仕組みである。
対象となる「置き配」の定義は、被保険者の敷地内にある玄関前や宅配ボックス、車庫、物置など、指定された場所への非対面配送とされている。これらの場所に配達された荷物が盗まれた場合に損害額を保険金として支払う。
一般的な火災保険や家財保険では「軒下」など限定された範囲のみが補償対象となっていたが、本保険では配達場所が軒下であるか否かに関わらず補償される点が大きな特徴だ。
保険料は保険金額に応じて5段階に分かれており、月額4.7円で10万円までの補償が受けられる。以降、20万円で6.1円、30万円で7.0円、40万円で7.6円、50万円で8.0円と、上限額に応じて保険料が緩やかに上昇する仕組みとなっている。
保険金額は1被保険者あたりで設定され、被保険者の同居人に対する補償も含まれる。また、盗難対象は敷地内の置き配荷物だけでなく、自宅内の動産も含まれる。
EC市場の成長で需要拡大へ 低コスト保険が差別化の鍵に
「置き配盗難保険」の登場は、成長著しいEC市場において配送の“最後の一歩”の不安を解消する施策として注目される。宅配業者の人手不足や再配達削減の流れから、置き配は急速に広がっているが、盗難リスクがユーザーの不安材料となっていた。
今回の保険は月額4.7円からと極めて低コストであり、企業側が会員サービスや決済特典として付帯することで顧客満足度やサービス価値の向上が期待できる。クレジットカード会社や大手ECプラットフォームが導入する可能性も高いとみられる。
一方で、保険があることで置き配リスクを過小評価する恐れや、補償申請の正当性をめぐるトラブルといった課題も懸念される。
EC各社が同様の補償制度を導入する動きが加速すれば、置き配の社会的受容が進むだけでなく、配送業界全体のコスト構造にも変化を及ぼす可能性がある。