瀧野川女子学園、生成AIを全校導入 探究学習と授業支援に本格活用開始

東京都の瀧野川女子学園中学高等学校は、教育機関向け生成AIサービス「exaBase 生成AI for アカデミー」の全校生徒への本格導入を2025年度より開始した。
2024年度に実施した検証を経ての正式導入となる。提供元のExa Enterprise AIが2025年7月2日に発表した。
瀧野川女子学園、全校生徒に生成AI活用開始
東京都北区の私立校・瀧野川女子学園中学高等学校は、2025年度より全校生徒を対象に、教育機関向け生成AIサービス「exaBase 生成AI for アカデミー」の本格利用を開始した。
このサービスは、株式会社エクサウィザーズのグループ会社であるExa Enterprise AIが提供し、教育機関向けに最適化された生成AIである。
京都大学や神戸大学の研究知見が取り入れられており、教員の業務支援と生徒の学習サポートを目的として開発された。
瀧野川女子学園では2024年度に教職員向けのAIリテラシー教育を実施し、授業準備・教材開発への試験導入、生徒利用を想定した授業モデル構築、一部授業での実践検証などを行ってきた。その結果を踏まえ、2025年度からの全校展開に至った。
利用範囲は、中学2年生から高校3年生の生徒を対象に、探究学習やグループワーク、レポート作成、情報分析、英語での表現練習などに及ぶ。
複数のAIエンジンを授業ごとに使い分けることが可能であり、生徒・教員双方がChatGPTやGeminiなどを選択して利用している。
導入の背景について、副校長の山口龍介氏は、アウトプット型の教育推進を重視するため、としており、生成AIの活用はその実現に必須とコメントしている。
生成AI導入が教育現場にもたらす効果と課題
今回の導入により、探究型学習や創造的活動において生徒の思考を支援する環境が整備されつつある。特に、アイデア発想支援や情報整理、プレゼンテーション準備など、学びのプロセスを補助する活用が期待される。
生徒がAIを利用して試行錯誤しながら学びを深める機会が増えることで、従来の受動的な学習から、より主体的・創造的な学習への移行が促進されるだろう。
一方で、AIの出力に対する過信や、思考プロセスの省略といったリスクにも注意が必要だ。
また、教員側にとっては教材準備やアイデア生成の時間短縮が期待できるが、AIの活用に必要なスキル習得や指導方針の転換も求められる。
今後は、AIとの適切な距離感や活用ガイドラインの整備が、教育効果を左右する要因になると考えられる。
生成AIの導入は、教育現場における業務効率化と学習支援の両面に影響を及ぼす可能性がある。
制度設計やリテラシー教育と併せて展開することで、より質の高い教育環境の実現につながるだろう。