TOKIUM、「TOKIUM AI出張手配」提供 AIが出張手配から申請作成まで一括対応

2025年6月25日、株式会社TOKIUMは、AIエージェントによる出張手配サービス「TOKIUM AI出張手配」を7月1日から提供すると発表した。
TOKIUM、AIエージェントが移動・宿泊・申請業務を一括処理する出張支援サービスを提供開始
「TOKIUM AI出張手配」は、経理領域に特化したAIエージェントの第1弾として開発された出張手配支援ソリューションである。
ユーザーが「大阪へ7月7日から2泊3日」などとチャット形式で依頼すると、AIが移動手段や宿泊施設を自動で提案し、社内規定に基づいた最適案を示す。
選定されたプランが承認されると、AIは「TOKIUM経費精算」内で出張申請書を自動作成する。加えて、プロスタッフと連携し、実際の予約業務まで完了させることができるという。
単なるAIによる提案にとどまらず、判断が難しい場面では人の手も介在させる「ヒューマンインザループ(HITL)」の設計が特徴的である。これにより、精度の高い実行力を担保しながら、業務品質の安定化を図っている。
背景には、企業の出張手配業務における工数の多さと煩雑さがある。AIの導入によって、業務負荷を削減しつつ、規定遵守と効率性の両立を実現することが狙いとされている。
出張手配の自動化で業務効率化と規定遵守を両立 将来的な展開と課題は
本サービスがもたらす最大の利点は、出張手配にかかる時間と手間の削減である。従来、担当者が個別に行っていた比較検討・申請作成・予約対応といった工程を一括して処理できる点は、特に多頻度で出張が発生する企業にとって大きな助けとなるだろう。
また、社内規定に準拠した提案のみをAIが行うため、無駄なコストの発生や不適切な申請を未然に防ぐ効果も期待される。出張ルールが複雑な大手企業においては、特に高い整合性を持って運用できる可能性がある。
一方で、すべての判断をAIに委ねることによる提案の硬直性や、個別事情に対する柔軟な対応力には一定の課題が残る。現時点ではプロスタッフとの連携により補完しているものの、AI単独での判断精度の向上が求められる。
TOKIUMは今後、カレンダー情報を活用した出張予測や、他社サービスとのAPI連携にも取り組む予定だ。将来的には、社外システムと融合した自律的な出張管理の実現が見込まれており、企業の出張業務全体を根本から変える可能性がある。