マーケ支援ツール「comnico Marketing Suite」に新機能追加 SNS投稿文の作成を生成AIが支援

2025年6月23日、SNSマーケティング支援を行う株式会社コムニコは、自社のSaaS型ツール「comnico Marketing Suite」に、生成AIによる投稿文作成支援機能を追加すると発表した。7月以降順次提供を開始する。
投稿アイデアから文体調整までAIが一貫支援
コムニコはSNS運用の効率化を目的としたツール「comnico Marketing Suite」において、生成AIを活用した投稿文作成支援機能を新たに導入する。対象プラットフォームは「X(旧Twitter)」と「Instagram」で、今後順次拡充を予定している。
この新機能は、投稿のアイデア出し、草案作成、さらには企業のトーンや文体に合わせた調整まで生成AIが一貫して支援するというもの。人手による投稿作成に比べて時間と労力の削減が見込まれる。
機能追加の背景には、comnico Marketing Suiteユーザーからのフィードバックがある。コムニコが実施したアンケート調査において、投稿文の作成に関する支援要望が多数寄せられたことを受け、同社は生成AIの実装を決定した。
comnico Marketing Suiteは企業や広告代理店、制作会社などが運用するX、Instagram、Facebook、TikTokの各SNSアカウントの投稿管理や効果測定を効率化するSaaS型ツールである。2012年の提供開始以来、投稿予約、分析、コメント管理といった複数機能を備えてきた。
業務負荷軽減と質の両立へ 今後の展開と課題
今回の生成AIによる投稿文作成支援機能の導入により、SNS運用の現場における業務負荷の軽減が期待される。特に複数アカウントを並行して管理する担当者にとって、アイデア出しや文案作成の時間短縮は大きなメリットとなる。
また、企業ごとに異なるブランドトーンや投稿スタイルに合わせて生成AIが文章を調整できる点も注目だ。これにより投稿の質を損なうことなく、自動化の利便性を享受できる可能性がある。
一方で、AIが生成した文章が本当にブランドイメージと整合するのか、誤解を招く表現が含まれないかといったリスクも残る。最終的な品質チェックを人間が担う必要性は依然として高く、完全な自動化には限界があると言える。
今後の展開としては、対応SNSの拡大とともに、より精度の高いパーソナライズ機能やチーム運用向けのカスタマイズ支援機能などの実装が進む可能性がある。生成AIと人間の協働により、SNSマーケティングの在り方そのものが変化していくと考えられる。