ネットワールド、企業向け生成AI「neoAI Chat」の取り扱いを開始　東大発技術で業務効率を革新へ

2025年6月16日、ITインフラ事業を展開する株式会社ネットワールドは、生成AIスタートアップの株式会社neoAIとディストリビューター契約を締結し、企業向けオールインワンAIソリューション「neoAI Chat」の提供を開始したと発表した。
東大発の技術とGPT-4を活用し、業務効率化を支援する。

生成AIの導入障壁を下げる「neoAI Chat」の特徴とは

ネットワールドは、生成AI活用を検討する国内企業に向け、neoAIが開発したチャット型AIソリューション「neoAI Chat」の取り扱いを開始したと発表した。
neoAI Chatは、OpenAIのGPT-4を含む最先端LLM（大規模言語モデル）と、東京大学松尾研究室の研究者らが手がけた独自アルゴリズムを融合したサービスである。

本サービスは、企業が保有する内部データを安全に学習させることで、メール文作成や議事録要約、面接質問の自動生成など、日常業務を高度に支援するアシスタントを構築できる点が最大の特徴だ。

導入に際しては、ネットワールド自身が社内での検証を実施し、既存ツールとの比較結果をもとに、より具体的かつ実践的な導入支援を行うとしている。企業のニーズに応じて選べる3種類の導入形態も用意されており、柔軟な展開が可能だ。

neoAI Chatは、「SaaSプラン」「シングルテナントプラン」「お客様Azure構築プラン（※）」の3形態で提供され、それぞれ異なる運用環境に対応する。
セキュアなAzure基盤上で稼働し、企業ごとのデータは暗号化保存およびアクセスログ管理が施されるなど、セキュリティ面も強化されている。

また、導入にかかる時間が短く、業務特化型アシスタントを迅速に立ち上げられる点も企業にとって大きな利点だ。

※Azure：米マイクロソフトが提供するクラウドプラットフォームの一つで、グローバルにセキュアなインフラ環境を構築できる。多くの企業や行政機関で採用実績がある。

生成AI導入の裾野を広げる「neoAI Chat」　企業の業務改革を後押しへ

企業における生成AI導入は、業務効率の向上や人的コストの削減を背景に、今後さらに加速していくと見られる。

その中でも「neoAI Chat」は、導入のハードルを下げる柔軟な構成と、東大発の信頼性ある技術に裏付けられた実装力により、初期導入を検討する中堅企業層を中心に広く受け入れられる可能性がある。
特に、議事録の要約やメール作成など、日常的かつ反復的な業務を担うアシスタントの立ち上げを迅速に行える点は、現場の業務改善に即効性をもたらすだろう。

さらに、セキュリティや運用環境に対する柔軟な選択肢が用意されていることも、個人情報や顧客データを扱う業種にとって重要な判断材料となるはずだ。

今後は、AI人材の不足や技術のブラックボックス化といった課題をどう乗り越えるかが、導入企業の成否を分ける鍵になると考えられる。
大手に加え、地方企業や専門業種への導入が広がれば、国内ビジネス全体のAI活用レベルが底上げされる可能性も高い。