月額3万円から導入可能なAIチャットボット「Kotozna TPG」　低コスト・高精度の自動応答を提供開始

2025年6月3日、Kotozna株式会社（東京都港区）は、月額3万円から利用できる法人向けAIチャットボット構築サービス「Kotozna TPG」を発表した。
企業や施設の問い合わせ対応を効率化し、AI導入のハードルを大幅に引き下げる仕組みが注目を集めている。

Kotozna、ノーコードで業務特化型チャットボットを提供開始

Kotoznaが新たに提供を開始した「Kotozna TPG」は、企業や施設における問い合わせ対応を自動化するためのAIチャットボット構築サービスだ。
月額3万円という低価格設定に加え、ユーザー自身が一部をセルフ構築できる仕組みにより、開発コストと時間の削減を実現した。

最大の特徴は、業務に特化したナレッジを読み込ませることで、誤情報の生成リスクを抑えた高精度な応答が可能な点にある。
施設の営業時間や利用方法、社内の業務フローやマニュアルなど、ネット検索では得られないローカルな情報をベースにAIが回答するため、利用者側の満足度も高い。

既存サービス「Kotozna ConcierGAI」では、構築から運用まで一貫して支援しているが、「Kotozna TPG」では一部の作業をユーザーに委ねることで、より手軽な利用料と導入スピード向上を両立させた。

また、最新情報を自動で取り込み回答の正確性を高める「Kotozna TPG Hybrid RAG」も提供されており、より高度な運用にも対応した。
こちらは月額9万円から利用可能で、RAGの実装によりAIの鮮度と信頼性を両立している。

プロンプト不要の環境整備でAI導入を加速へ

Kotoznaが発表した「Kotozna TPG」は、ノーコード構築と月額3万円という低価格設定により、従来よりもはるかに手軽なAIチャットボット導入の選択肢を企業に提供している。

このような「軽量×高精度」のソリューションは、問い合わせ業務のデジタル化に悩む中小企業や公共施設にとって、現実的な導入手段として今後広がっていく可能性が高い。
特に、ノーコードで操作可能なUIと、「TPG Prompt Engineering Hub」と呼ばれるナレッジ共有プラットフォームの存在は大きいだろう。

同プラットフォームでは、業種別のサンプルプロンプトや導入事例が公開されており、AIの知識が浅いユーザーでも活用しやすい。プロンプトの作成ノウハウから学習できるコンテンツが充実しているため、専門人材がいなくても実務導入が可能となる。

代表取締役の後藤玄利氏は、「昔はホームページを持っている企業は少なかったが、今は持っているのが当たり前になっている。AIにも同じことが起こり、（各企業が）AIを活用していかないと、世の中に情報を届けられなくなってしまう」と語っており、情報発信の主戦場がAIチャネルへと移る未来を見据えているようだ。

今後は、業種ごとのテンプレート提供やマルチチャネル対応などが加わることで、より幅広いユースケースに適応していくだろう。
生成AIが現場に根づく過程で、「自社に最適化されたチャットボット」という価値が再評価される展開に期待したい。